「2020年ルーキ回顧42 横山 陸人(専大松戸)投手」
状況説明
横山 陸人(ロッテ4位)投手 (専大松戸出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名級)
春の関東大会では、コントロールも良く素晴らしい出来でした。しかし夏は球速こそ出ていましたが、制球を乱しがちで調子が上がらず県大会で敗退。そのへんの出力のUPと、投球のバランスが噛み合っておらず、少し評価を落としてのプロ入りでした。
そんな横山投手の一年目は、高卒ルーキーということもあり一軍出場は無し。
二軍では、11試合 0勝0敗0S 防御率 6.00 と、高校生としてもイマイチの成績で終わります。
もう少し数字を詳しく観てみると、15イニングを投げて被安打は21本と、遥かに投球回数を上回っています。元々キレ型の球質でボールが飛ばされやすい上に、やや「開き」が早く、合わされやすい傾向にありました。このへんは、サイド・スリークォーター系フォームの宿命みたいなところもあって、二軍の打者相手でも厳しかったことが伺えます。
四死球は9個で、四死球率は60%。いつも言うように四死球率の目安は、投球回数の1/3(33.3%)以下であり、ボールに威力があれば40%以下ならば許容範囲でしょうかといったところ。それでも、コースを丹念に突くのが持ち味の投手だっただけに、この数は多すぎます。
奪三振も6個であり、1イニングあたり0.6個と平凡。右打者外角いっぱいに切れ込むスライダーを振らせるのが持ち味なのですが、そういった良さも充分活かせなかったことが伺えます。いつも書くように、先発ならば0.8個以上、リリーフならば0.9個以上が一つ決め手があるかの目安。しかし、被安打・四死球で多くのランナーを出すも、三振が取れないので、そのまま得点に結びついてしまったことが伺えます。それが、防御率 6.00 という数字に現れたと考えられます。
こうなると劇的に2年目に良くならないと、今季もなかなか厳しい可能性があります。またこと高卒ルーキーとしてもかなり厳しい内容ではあったのですが、一応の経験を積めたということで、及第点にはしたいと思います。高卒とはいえ比較的完成度の高いタイプだっただけに、3年目ぐらいには一軍を意識できるところまで引き上げたいところではあります。
蔵の印象:△ (想像以上に厳しかった)

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