吉持 亮汰(楽天2位)遊撃 (大商大出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆
足という明確な武器があり、秘めたるポテンシャルにも非常に魅力を感じていた選手。1年目から結果が出るタイプだとは思っていませんでしたが、将来性を非常に期待した選手です。
そんな吉持の1年目は、一軍で
21試合(31打席) 0本 1打点 1盗塁(1失敗)打率.161厘 という成績に。この辺は寸評にも書きましたが(氏名をクリックすると当時の寸評が読めます)、プロレベルの球には苦労するだろうとは書いたとおりです。
二軍でも、
23試合(73打席) 0本 6打点 8盗塁(3失敗)打率.288厘 でした。残念なのは、一軍と二軍合わせても100打席しか経験できなかったこと。これは、6月に死球を受けて骨折したのが影響したのかと。数少ない数字から判断すると、打率.288厘は大卒ルーキーの目安である、2割5分越えはマーク。サンプルが少ないので一概にいえないが、一軍レベルでは厳しいものの、二軍レベルならばある程度やれる手応えは感じた一年だったのかもしれません。
気になるのは自慢の走力で、11回盗塁を仕掛けて失敗は3回。成功率は、.727厘であり、盗塁を仕掛ける意味としては成功率が7割以上であることを考えると合格点でしょう。しかし、一軍レベルのバッテリー相手では、更にワンランク精度を高めないと苦しそう。
守備に関しては、二塁と三塁で1試合ずつ(守備率1.000厘)、遊撃手として21試合に出場し、守備率は1.000厘と失策は記録していません。遊撃手としては正直どうかと思っていましたが、思いのほか安定感はあったようです。
もう少し打撃を詳しく見てみると、73打数で三振は8個。三振率は、11.0% と非常に少なく、コンタクト能力の高さが伺えます。一軍を目指すのならば、20%は割って欲しいところですが、その辺は全然問題がありません。更に四死球率は10%を超えれば優秀という部分でも、12.3%と高いものがあります。この辺は、アマ時代から褒めてきたボールを見極める「眼」の良さがあります。そういった意味では、打率.288厘というだけでなく、一軍を意識できる出塁率.3割5分を超える.366厘をマークしており、やはり持ち得る潜在能力は相当高いのだろうなということが伺えます。
すなわちボールを捉える能力、ボールを見極める眼の良さがあり、一軍戦力への飛躍する可能性が強く感じられるということ。二軍レベルとはいえ、盗塁成功率も基準レベルを満たしており、思いのほか守備も無難にこなしていたことが数字の上からは読み取れます。
評価としては、怪我で充分な経験を積めなかったこと。一軍では結果を残せなかったことで、及第点とします。しかし来季の一軍の戦力への可能性を感じさせる結果は残したと言えるでしょう。飛躍を、期待せずにはいられません。
蔵の印象:△ (2年目のブレイク候補として楽しみ)

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