谷川原 健太(ソフトバンク3位)捕手 (豊川中央出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
個人的には、瞬時の反応の良さから、将来的には捕手よりも内野手あたりにコンバートする選手ではないかと評価していました。捕手としてはまだまだで、また打者としても時間がかかりそうだと判断し、「旬」ではなく評価的には指名見送りとはしました。
やはり1年目は、無名校の選手だけに二軍ではなく三軍での育成となります。三軍では、
49試合(123打数) 0本 6打点 0盗塁 打率.146厘 という数字で全くプロでは通用しませんでした。
数字的には、ドラフト3位で入った選手にしては三軍の数字もかなり厳しいものがあります。この打率は、ソフトバンク三軍でも全体の下から二番目。また打席数も123打席と、あまり多くは経験できなかったのは痛いかと。日ハムあたりだと、ルーキー野手に300打席を経験させることを目標に選手を育成しますから。0本・0盗塁 打率.146厘という数字からも、特徴らしい特徴が見出だせません。
捕手としての詳細はわかりませんが、49試合で5失策は多すぎます。瞬時に動けるフットワークの身軽さこそこの選手の持ち味ですが、ミットを上から被せにゆく癖があり、その点で心配していました。その辺のワンバウンド処理、キャッチングの未熟さが試合でも出てしまったのではないのでしょうか。捕手は、まず捕れることが第一ですから、そこからまず始めたいところ。
もう少し打撃の数字を詳しくみると、123打数で三振は27個。三振比率は、22.0%になり、これだと来年も二軍での昇格が見えて来るかは疑問です。三振比率は、その選手がバットを振った時にいかに当てる能力があるかの一つの指標になり、より上のレベルを意識するのであれば10%台であることが望まれます。
四死球に至っては20個で、四死球率は 16.3% 。この数字は非常に高く、打率.146厘でも、出塁率は.264厘と悪くありません。この辺は、瞬時に反応して内角の球を撃ち抜く彼の眼の良さが形になって現れている。彼の才能を探るとすれば、この「眼」の良さに可能性が見出すことができます。
ようは、対応できる肉体資質はあるものの、それを結果に結びつけるだけの技術が不足しているという、寸評にも記載した(氏名をクリックすると当時のものが読めます)通りの結果になっていたように感じます。
ボールは見えているけれど、しっかり捉えることができない。当てることができないというのは、メカニズムの問題。ここさえクリアできれば、対応だけるだけの能力は秘めているので、来季は飛躍できる可能性を秘めているということ。果たして来季は、それを形にできるのか注目してみたいと思います。数字的には物足りずどうかなと思ったのですが、その片鱗は魅せてくれたので、及第点を与えてみたい1年目でした。
蔵の印象:△ (四死球比率の高さに可能性が)

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