与那原 大剛(巨人3位)投手 (普天間出身)
蔵の入団前評価:☆
沖縄まで観に行った思い出深い選手ですが、力で押してダメだと判断すると、試合中に変化球を織り交ぜてピッチングを修正できるタイプ。その後も使う球種や攻めのパターンを変えて、1試合をトータルで組み立てることができていました。そのため素材型というよりも、肉体的に未完成なだけの選手という印象が残りました。なかなかクレバーな選手で、教えればどんどん吸収して行けそうな回転の良さと、意識の高さを感じます。そういった意味で、高い評価はしませんでしたが、下位指名候補の中ではイチオシとして何度か名前をあげていました。しかし正直3位で指名されるとまでは思っておらず、これは少し過大評価ではないかと思ったものです。
そんな与那原の1年目は、二軍でも
5試合(13イニング) 1勝1敗 防御率 2.08 という成績に。僅かな登板ではありましたが、高卒1年目としては素晴らしい内容です。ちなみに三軍でも、6試合(9イニング)投げて、自責点はありませんでした。
もう少し二軍の成績を詳しくみると、13イニングで被安打は9本。被安打率は、69.2%。これはサンプルは少ないのですが、数字的には一軍を意識できるほどです。ちなみに三軍でも9イニングで7安打であり、77.8%と 悪くありませんので、けして二軍の成績がフロックとはいえないでしょう。ちなみに被安打率の目安は、二軍で80%以下で一軍を。70以下だと、一軍で活躍できるレベルだと判断できます。いかんせん登板回数が少ないので、単純には言えませんが。
四死球は2個であり、四死球率は15.4%と極めて少ないです。三軍でも9イニングで四死球は2個と、四死球率は 22.2%と悪くありません。目安は、イニングに対し1/3以下に(33.3%)抑えること。それを考えると、コントロールにも大きな不安がないと言えるでしょう。奪三振12個であり、1イニングあたりの奪三振率は0.92個。これも、リリーフ投手として基準(リリーフは1イニングあたり0.9個以上が目安)を越えており、決め手があるといえます。三軍でも10個奪えており、イニングを越えています。二軍、三軍の成績を観る限り、素晴らしい1年目をだったことがわかります。
ただし現在行われている、台湾のウインターリーグの登板を観る限り、打ち込まれる試合が多く、このファームでの状態が想像できません。ウインターリーグのレベルを観る限り、二軍と三軍の中間ぐらいのレベルにしか見えないので。。不調の原因はよくわかりませんが、プロ入り初めて打ち込まれる経験をしているのではないのでしょうか。
さてあくまでも1年目は、ファームで実績を積んだというほどのイニングを投げていないのでなんとも言えません。僅かに投げた二軍、三軍の内容が素晴らしかったという程度。しかしこのシーズンの内容が本物ならば、今後は非常に楽しみな選手だといえます。まだまだ成長途上の段階だけに、本当の怖さを知るのはこれからなのかもしれません。いずれにしても高卒1年目としては、合格点の与えられる順調なルーキーイヤーだったのではないのでしょうか。
蔵の印象:◯ (僅かな登板内容は素晴らしい)

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