井口 和朋(日ハム3位)投手 (東農大オホーツク出身)
蔵の入団前評価:☆☆
元々は指名ボーダーレベルの投手との印象でしたが、見るたびに内容がよくなる成長力には目を見張るものがありました。力量的には、セットアッパー・クローザーとなると荷が重い感じでしたが、投げっぷりの良さを活かして、中継ぎならば1年目から戦力になるのではないかと期待していました。
そんな井口の1年目は、一軍で
37試合 0勝1敗4H 防御率 3.86 という成績に。シーズン途中で成績をチェックした時は、5点台ぐらいと苦労していました。しかしシーズン終盤に向けて、相当安定感を増してきたことが伺えます。
もう少し成績を詳しくみると、42イニングで被安打は39本と、被安打率は92.9%。一軍の被安打率の目安は、イニングに対し90%ですから若干多いのがわかります。この辺は、ボールの威力・制球力、フォーム・投球術などに原因があることが考えられます。
四死球は13個ですから、四死球率は31.0%。基準であるイニングの1/3以下(33.3%)であることを考えると、コントロールに問題があったわけではないことがわかります。しかし31.0%ぐらいだと、ストライクゾーンの枠の中では甘かったりとか、そういったアバウトさが残っていた可能性はあります。
奪三振27個であり、1イニングあたり0.64個。これは、ほぼプロの平均的な奪三振率。変化球は、横に大きく曲がるスライダーが武器。更に縦に切れ込むスライダーをアマ時代は効果的に使っていたものの、プロで空振りを誘えるほどではなかったことがわかります。この辺が、プロの打者が仕留めきれず苦しんだ要因なのかもしれません。
数字的には、一軍の基準前後ぐらいで推移しています。そのため防御率も3.86程度だったことがわかります。信頼できる中継ぎというのは、防御率2点台からなわけで、その点ではやや物足りない数字です。正直1年目から、もう少しやれるかなとは思っていたのですが。
問題は2年目以降なのですが、いろいろ努力して現状を打破して行けるタイプの選手。そういった意味では、環境にも慣れた2年目には更なる活躍が期待されますし、もっと重要な役割を任されてゆきそう。少なくても40試合・防御率2点台あたりは期待したいところです。ことルーキーイヤーとしては、及第点ぐらいだったかなという気がします。
蔵の印象:△ (もうワンランクの上の活躍を期待)

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