成田 翔(ロッテ3位)投手 (秋田商出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
甲子園前の秋田大会の模様をみて、好い投手がいるとTwitterなどでも紹介していた選手です。大会前は地元で少し話題になっている程度の選手でしたが、甲子園での好投などで一気に評価が高まりました。個人的には好い投手だとは思っていましたが、獲っても育成枠ぐらいだろうという評価でした。その理由は、勢いはあるものの、本当のコントロールがないこと。だからダメダメな時は、テンでダメという感じになること。その辺の悪い部分が、甲子園では出ずに済んでたという不安が個人的にはありました。また上積みが今後あまり期待できないタイプで、本当にプロでやれるのか? 社会人や大学で見極めてからでも遅くは無いだろうと考えていました(詳しくは氏名をクリックすると高校時代の寸評が読めます)。
そんな成田の一年は、一軍登板はなし。二軍で
7試合(18イニング) 0勝0敗 防御率 6.00 という成績に留まりました。数字的な面では、育成枠とはいえ上積みに乏しいタイプだっただけに、もう少し実戦的な数字を残して欲しかったというのが本音です。
数字をもう少し詳しくみてみると、18イニングで被安打は18本と同数。目安はイニングの80%以下なので、やはりコントロール、ボールの球威・投球術、フォームなどなど総合的に物足りないところがあるということ。
何より心配していたのは、15個を記録した四死球の多さ。四死球率は、実に83.3%にのぼり、基準であるイニングの1/3(33.3%)以下の倍数以上。これでは、コントロールが気になってピッチングに集中できないレベルです。また奪三振は9個であり、1イニングあたり0.5個と基準である0.9個以上だけでなく、平均レベルの0.65個にも大きく及んでいないのが気になります。この辺は左腕であり、勢いのあるボールは投げられていたので、かなり高い数字が出ると期待してただけに想定外でした。しかし各ファクターを見ていると、防御率が6点台だったのも致し方ありません。
そして昨日まで行われていた、台湾のウインターリーグにも参加。フォロワーさんのデータによると、
5試合を投げて 11イニングで、防御率 6.54 という数字だったようです。レベル的には、イースタンより劣る2.5軍ぐらい印象だったウインターリーグ。そこでも数字はそれほど変わらなかったみたいですが、三振が奪えていたことは収穫でしょうか。
やはり問題は、今のレベルでは通用しないので今後上積みできるのかという部分。ことルーキーとしては、一年間大きな故障もしなかったところは評価できますが、厳しい1年目だったという結果になってしまいました。
蔵の印象:☓ (数字的には厳しいものが並んでいる)

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