高橋 樹也(広島3位)投手 (花巻東出身)
蔵の入団前評価:☆☆
秋季大会の活躍で、一躍東北屈指の素材と注目された左腕。しかし春季大会ではイマイチでしたが、最後の夏にしっかり調整して評価を不動のものにしました。元大洋の野村弘樹を彷彿とさせる投手で、左腕にしてコントロールがしっかりしたところと、ゲームメイクできるセンスを兼ね備えていました。物足りない部分もありましたが、中位での指名は納得できるところでした。
そんな高橋の1年目は、一軍登板はなし。二軍では、
9試合(38回2/3イニング) 1勝5敗 防御率 7.68 と苦しみます。38回2/3を投げて、被安打は60本。被安打率は、155.4%という数字は、あまり見られないぐらい高い数字です。元々キレで勝負するタイプであり、球威・球速に物足りないものがありました。甘く入ると怖いなと思ったのですが、それでもこの数字は驚きです。
その一方で四死球は14個と、四死球率は36.3%。基準であるイニングの1/3以下とはゆかなったものの、高卒ルーキーとしては悪くはありません。細かいコントロールはないものの、ストライクゾーンには大方集まってくる感じで、それが逆に打者としては合わせやすかったという見方もできます。
奪三振は20個で、1イニングあたり0.52個ですから、これも平均的な0.65個あたりと比べても、相当少なめ。先発として決め手があるとされる0.8個以上に比べると、決め手不足なのは否めません。高校時代は三振を取る技術も持っていましたが、追い込む前に打たれてしまっていたということでしょうか? これでは投げる球もなくなり、防御率が7点台だったのも致し方なかったという感じでしょうか。
個人的には心配な部分はあった投手ですが、正直ここまで通用しないとは思いませんでした。それだけ良い状態で過ごせた期間がどの程度あったのかという疑問も残ります。この数字を観る限りは、ルーキーイヤーは厳しい一年目だったと言わざるえません。また来季大きく飛躍できるかという、未来像は描けません。いかに今季の経験を活かせるか、今後の巻き返しに注目したいところです。
蔵の印象:☓ (想像以上に通用しなかった・・・)

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