有吉 優樹(ロッテ5位指名)投手 (九州三菱自動車出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名級)
それほど見栄えのするボールを投げていたわけではないのですが、内角を突く厳しい攻めと多彩な変化球で的を絞らせない投手でした。力で圧倒するよりも、完全に実戦的なタイプといった印象です。
そんな有吉投手の一年目は、一軍で
53試合に登板し、2勝5敗1S 防 2.87 と中継ぎとして大変重宝されました。
もう少し数字を詳しくみてみると、50試合以上に登板して、防御率2点台は見事です。いつも書くように、リリーフ投手が信頼できるレベルにあるかどうかは、まず2点台以内かどうかというのが一つ大きな目安になります。この点では、充分に合格点。
53回1/3イニングで被安打は48本、被安打率は90.1% 。被安打の目安は、90%以内といつも書きますが、まさに基準ぐらいだとわかります。奪三振は27個であり、1イニングあたり0.51個。活躍しているリリーフ投手のなかでも、これだけ三振が少ないのは珍しいと思います。おそらくですが、イニングの途中で流れを止めるという火消し役よりも、回のはじめから投げて、そのイニングをきっちり抑えるタイプなのではないかと。
四死球は17個で、四死球率は31.9%。これも基準は投球回数の1/3以下という部分では、ギリギリこの条件を満たします。被安打・四死球がほぼ基準レベルの数字を残すことで、防御率 2.87 という安定した成績に繋げました。
しかしかなり微妙なところで投げている投手なので、こういった成績が毎年残せるかどうかは微妙かと。相手に馴れられた今年は、またどのように対応してゆくのか注目されます。それでもことルーキーとしては、充分に合格ラインの1年目だったのではないのでしょうか。
蔵の印象:◯ (この成績を維持できるか?)

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