丸山 泰資(中日6位指名)投手 (東海大出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名急)
東海大の下級生の頃は、実にキレの良い球が光っていた選手でした。特にこの選手は、先発でキャパを落とすと物足りないものの、リリーフだとボールの質が一変する
山崎康晃(DeNA))のような投手。
しかし大学4年春は状態も悪く、とてもプロ入りはといった内容でした。しかし秋は復調することで、指名にこぎつけます。しかし秋のシーズンで確認できたのは、ドラフト後に行われた横浜市長杯の舞台。しかしここでは、僅か数球での登板に終わり正直どの程度復調していたのかよくわかりませんでした。下級生の良い時の投球を評価して、
☆ をつけた選手です。
そんな丸山選手の1年目は、
一軍では 8試合 0勝0敗0S 防 8.25 と結果は残せず。
二軍では、15試合 3勝2敗0S 防 3.30 と平凡な成績に。
いつも言うように、信頼できるリリーフというのは防御率2点台以内が一軍でも常。二軍であれば、2.50ぐらいは残さないと一軍での活躍は厳しいのではないかという気がします。そういった意味では3.30は、大卒ルーキーとしては並の数字でしょう(高卒ならば合格点でしょうが)。
もう少し数字を詳しくみてみると、46回1/3イニングで被安打は45本。被安打率は、97.2%にも及びます。一軍では、イニングを遥かに上回る安打を打たれています。150キロ前後のボールの勢いは取り戻せていただけに、ボールの威力というよりは配球・コントロール・合わせやすいフォームなどに原因があったことがわかります。一軍を意識するのであれば、80%以内。一軍を定着を狙うならば70%以内ぐらいの絶対的なものが欲しいところです。
四死球は14個で、四死球率は30.2%と投球回数の1/3以下にはとどめます。繊細というほどではないものの、四死球で自滅するというタイプではないのでしょう。元々球種は多彩な投手なので、一辺倒だったという可能性も低そう。フォームも、けして合わせやすいというほどでもなかったところをみると、ストライクゾーンの枠の中での制球に甘さがあった可能性が高まります。
奪三振は32個であり、1イニングあたりの奪三振は0.69個と平凡。そう考えると、プロの打者相手に三振を奪えるほどのストレートや変化球のキレに欠けていたと言わざるえません。リリーフ投手ならば、0.9個以上のペースで三振を奪いたいところなので。
こうやってみてみると、被安打と奪三振のところに課題があり、それが防御率の平凡さにも繋がっています。一軍に定着するために、ここに改善が見られないと苦しいということになります。
こと大卒ルーキーとしても平凡な成績であり、及第点だったといった印象。150キロのスピードは取り戻せているだけに、細かい部分の工夫が求められることになりそうです。
蔵の印象:△ (精度を高めるための相違工夫を)

6