西村 凌(オリックス5位)捕手&外野 (SUBARU出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
青森山田時代は、プロ注目の捕手でした。もしプロ志望届けを提出していたならば、高校からのプロ入りも充分可能だったのではないかと思います。社会人に進んだ1年目ぐらいは捕手としてみたのですが、ドラフト指名の年は外野手としてのプレーしか確認できませんでした。
そんな西村選手の1年目は、
一軍でも 31試合(88打数) 2本 8点 2盗塁(0失敗)打率.193厘 といった内容でした。
二軍では、65試合(224打数) 4本 25点 4盗塁(3失敗)打率.308厘 といった内容。
まず一軍二軍合わせて、96試合(312打数)という多くの経験を積めたことは評価できます。高卒4年目という微妙な年齢の選手なのですが、一軍ではともかく二軍では3割を超えるアベレージを残したのは、さすがに打撃の好い捕手といった印象を持ちました。
実際出場していたのは、外野手として29試合・捕手として23試合 と半々ぐらい。外野手としては3失策と、試合数の割にエラーが多いのは気になります。走力に関しては、ある程度動ける選手ですが、売りにできるほどではないのは盗塁数などからも感じます。
また対応力はありますが、それほど長打で魅了するといったタイプではないのでしょう。しかし大卒ルーキーの目安が二軍で2割5分以上のことを考えると、それより若い彼が3割以上残したことは評価できます。
二軍成績をもう少し詳しくみてみると、224打数で49三振。三振比率は、21.9%。いつも書くように、二軍選手が一軍を目指すならば三振比率は20%を切るぐらいのコンタクト能力は欲しい。すなわち、振ったバットがなかなかボールを捉えられていない可能性があるから。それゆえ二軍で3割を越えているのに、一軍では1割台という事態にも陥るのだろう。
四死球は16個で、四死球率は 7.1% とけして高くはない。いつも書くように、四死球率の安は10%以上なので。そのため、ボールが何処まで見えていたのかも微妙ではあるのだが、このへんは四球で出塁するぐらいならば、積極的に打ってゆこうという意識が強かった可能性もある。そうじゃなければこの三振比率と四死球率で、3割を越すようなアベレージは残せなかったのだろうから。
ただしボールが見えていたのか? 振ったバットがボールを捉えれなかった可能性を考えると、1年目の成績が素直に2年目につながるのかは微妙といった印象を受ける。そのため今年は、成長よりも伸び悩みのリスクの方を感じるがどう出るだろうか?
しかしことルーキーイヤーとしては、一軍をある程度経験でき、二軍では3割を記録。合格点を与えられるのではないかということと、二年目の飛躍を期待したい選手ではないのだろうか。
蔵の印象:◯ (伸び悩む危険性も)

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