田浦 文丸(ソフトバンク5位)投手 (秀学館出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆ (上位指名級)
速球の変化球とのコンビネーションが冴え、投げっぷりの良さと実戦力の高さを高く評価した左腕でした。スケールは感じさせませんが、プロでも面白いのではないかとみています。
そんな田浦の1年目は、
二軍でも 1試合(2イニング)のみで、0勝0敗 防 0.00 ととりあえず二軍を経験させてみたといった感じ。
三軍では、14試合(16回) 1勝0敗 防 2.25 とまずまずの内容でした。
気になるのは、基礎体力・基礎技術習得とはいえ、年間で 16イニングしか経験できていないこと。そのぶん、ウインターリーグやフェニックスリーグで補っているのかもしれませんが、巨人もソフトバンクも実戦経験が不足しすぎているのではないかという気はします。
16イニングを投げて、被安打は14本。被安打率は、87.5% と多め。いつも二軍の選手が一軍を目指すためには、80%台。定着を考えるならば、80%以下が目安だと書きました。このへんの数字を見ると、二軍への登板は増やせる段階だと思いますが、そこで好成績をあげられるレベルにあるかは微妙です。
四死球は9個で、四死球率は56.3%と多め。これもいつも、投球回数の1/3(33.3%)以下が目安だと書くので、かなりアバウトだったことは確かです。
奪三振は14個で、1イニングあたり0.88個 。これは、リリーフの目安である0.9個には満たさなかったものの、かなりちかい水準にはあります。
こうやって数字をみていると、ソフトバンクが2軍への登板は時期尚早だと判断していた理由も、なんとなくうなずけます。今シーズンは二軍での登板は増えると思いますが、昨年よりもプラスαが望めないと、二軍での好成績は厳しいかもしれません。経験の少なさをオフシーズンの実戦で磨いてきたので、その成果が活かされることを期待します。ことルーキーとしては、及第点の1年目ではなかったのでしょうか。個人的にはスケールや将来性で魅了するタイプではないので、もう少しやって欲しかったと思っています。
蔵の印象:△ (今季は二軍定着を)

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