尾形 崇斗(ソフトバンク育成1位)投手 (学法石川出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
個人的には、馬力と実戦力を兼ねそなえた素材として高く評価した選手です。
☆☆(中位指名級)と評価した選手が育成まで残るケースは少ないのですが、そういった選手の一人でどのぐらいやれるのか大変興味があります。
そんな尾形選手の1年目は、
2軍で 4試合(6イニング) 1勝0敗 防 0.00 と悪くない数字です。特に自責点が0なだけでなく、被安打は2本、四死球は2個で抑えての無失点だったので、内容もある程度ともなっていたということは評価できるポイントではないのでしょうか。
3軍では、14試合(51回1/3) 5勝3敗 防 3.51 と、高卒ルーキーとしてはそれなりといった内容。もう少し成績を細かくみてみると、51回1/3で被安打は48本。被安打率は、93.6%とやや高い数字です。このへんが、やはりなかなか二軍での登板が少なかった理由ではないのでしょうか。やはり二軍を目指すならば80%台、さらに二軍で活躍するためには三軍で80%以内ぐらいに圧倒したいところです。
四死球は22個で、四死球率は42.9%。このへんも二軍での登板を増やすためには、30%台に。さらに二軍で活躍するためには、投球回数の1/3以下に抑えたいところ。高校時代は、剛球投手の割に、コントロールが悪くない選手ではなかったのですが、そのへんがプロはやはり厳しいと実感します。
奪三振は41個で、1イニングあたりの奪三振は0.80個。先発としては合格点ですが、リリーフだと0.9個以上は欲しいところ。縦の変化球もあったと思いますが、まだまだ三軍レベルでもボールの力で圧倒してきれていないことは、被安打も絡めると伺えます。
そう考えると、全てのファクターでまだ詰めの甘さがあり、三軍中心の起用だったのは納得のところ。それでも可能性も感じさせて、二軍を少し経験させたということでしょうか。こと高卒のルーキーイヤーとしては、及第点は与えられない内容だったと思います。個人的には、もう少しボールの威力が際立つ数字になるかなと思ったのですが、そこは期待ほどではなかった印象です。それでも全体の技量を上げれば、今季は二軍での登板を増やすことも期待できると思います。
蔵の印象:△ (悪くはないが、もっと上を望めるはず)

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