永野 将司(ロッテ6位)投手 (HONDA出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名級)
ボールの速さならアマ随一の左腕だったのですが、コントロールを乱したり、打たれたりで必ず失点しているような投手でした。1位で指名された 田嶋 大樹(オリックス)なんかよりも、遥かにこの年の永野のボールには迫力がありました。
そんな永野の1年目は、
1軍で 4試合(4イニング) 0勝0敗0S 防 0.00 と無失点に抑えました。内容的には1安打・3三振なのですが、四死球4個は相変わらずだと思いました。二軍では、
二軍でも 22試合(21イニング) 2勝0敗4S 防 1.29 と好成績。
もう少し成績を細かく観てみると、21イニングで被安打は16本。被安打率は、76.2% 。いつも一軍定着を狙うならば、80%以下が被安打の目安だと書きます。そういった意味では、充分に総合力では一軍を意識できる力があることがわかります。
四死球も7個で、四死球率は 33.3% 。これはいつも四死球の目安である投球回数の1/3の基準ちょうどであり、思ったほどコントロールでも苦労していないことがわかります。アバウトな部分は多少あるのでしょうが、四死球で自滅するほどの危うさではなかったということでしょう。
奪三振は29個にのぼり、1イニングあたり 1.38個 と極めて高いことがわかります。すなわちプロの打者でも充分に三振を奪えるボールがあり、これならばファームで防御率が 1.29 と無双したのも頷けます。
すべてのファクターをクリアしているわけですから、もっと早い時期に一軍に昇格させて登板機会を与えていても良かったののでは?と思います。大卒社会人で一軍の登板に乏しいのはマイナスポイントですが、合格点の与えられる1年目ではなかったのでしょうか。
体調不良などで順調さを欠いているとの話も今年のキャンプで聴かれますが、回復すれば当然今季は一軍戦力として期待されるはずです。やはりアマNO.1のボールの威力があったサウスポー・その片鱗を見せてくれたルーキーイヤーでした。
蔵の印象:◯ (一軍での活躍は待ったなしの状況)

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