西浦 颯大(オリックス6位)右翼 (明徳義塾出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名級)
凄みのある素材ではありませんでしたが、高校生にして意識が高い素材で、肩が強く守備も安定し、走力・打力も一定水準に達した好選手でした。どことなく 上林 誠知(仙台育英-ソフトバンク)を見た時とダブりました。
そんな西浦選手の1年目は、
一軍でも 2試合(6打数) 0本 0打点 1盗塁(1失敗)打率.167厘 と高卒野手ながら一軍を経験。
二軍では、49試合(130打数) 1本 15打点 4盗塁(3失敗)打率.200厘 でした。
基礎体力や基礎技術の習得に費やしていたのか? 怪我でもしていたのかわからないが、一ニ軍合わせて136打数は、若干少なめ。彼ぐらいの完成度を誇った高校生ならば、1年目から200〜300打数ぐらいは経験させたかったところではある。
打率2割は、高校生野手としては目安となる数字。彼の完成度からすれば、2割3〜5分ぐらいはゆくかとみていたので、この辺も少し物足りない。走力に関しては、元々塁間は速い割に盗塁が多いタイプではなかった。そのへんが、プロでも出ている感じ。今後は、意識をもう少し盗塁に傾けたいところ。守備に関しては、43試合で2失策が多いか少ないかは微妙なところで判断つきかねる。ただし確率的には、けして少ない数字ではなかった。守備力が高い選手と見ていたので、このへんもこちらの期待に比べると少し気になる数字。
打撃成績をもう少し詳しくみてみると、130打数で39三振。三振比率は、30.0% 。一軍を意識するのであれば、20%を割りたいところであり、このへんも想像以上に高かった。それだけ振ったバットが、なかなかボールを捉えられなかったということだろう。
また四死球は14個で、四死球率は 10.8% と、目安である10%以上は記録した。すなわち、ボールを見極める「眼」は備わっていた可能性が高い。結果、ボールは見えていたけれど、バットを振ったら思いのほか当たらなかったというギャップに苦しめられた1年だったのではないのだろうか。
元々それほど飛距離を売りにする左の外野手ではないので、率や守備や走力などのプラスαでアピールしないと埋もれてしまいがち。そこを一番恐れるタイプだけに、いかに2年目以降は、自分の色を首脳陣にアピールできるかではないのだろうか。
ことルーキーイヤーとしては、及第点の1年目だったと評価する。プロの環境に慣れた今年は、ファームでも数字を伸ばすのではないかと期待したい一人だった。
蔵の印象:△ (自分の売りを作りたい)

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