綱島 龍生(西武6位)遊撃 (糸魚川白嶺出身)
蔵の入団前評価:未確認
残念ながら、高校時代はまともに見ることができなかった選手です。一部映像から寸評を作成しましたが、ちょっと観た感じだと、守備でも走力でも打撃でも、何か特別ものが感じられなかったというのは率直な感想でした。どちらかというと、強打者というよりもアベレージ打者の傾向が強いのではないかと感じていました。
そんな綱島選手の1年目は、一軍での出場は無し。
二軍では、56試合(101打数) 0本 8打点 3盗塁(2失敗) 打率.238厘 。
まず、101打数というのは、ちょっと少ない印象です。やはり打数としては、200打数ぐらいは経験しておきたかった。そのへんは、肩の状態が良くなかったこともあったようで、思い通りシーズンを送れなかったという問題があったようです。
打率.238厘は、高卒ルーキーの目安である2割越えを少ない打席ではありましたが、無事残した点は評価できます。特に、けして野球強豪校といった学校の出身ではなかったことを考えると、良く順応できていたように思います。
3盗塁で2失敗の走力に関しては、やはり映像を観た時にあまり足を売りにするような選手の走り方ではないよなといった印象は受けたので想定の範囲内。守備は、三塁で39試合(守備率.917厘)、遊撃で2試合(守備率.667厘)。圧倒的に、三塁での起用が多かったことがわかります。ただし守備率もサード場合、.960厘以上は欲しいところで、守備で大きな壁に当たっていた印象を受けます。慣れないサードだったということもあったのでしょうが、プロではショートよりもサード向きの選手だと判断されていたのかもしれません。
打撃成績をもう少し詳しくみてみると、101打数で33三振。三振比率は、32.7% に昇ります。いつも言うように、一軍を意識するのであれば、三振比率を20%以内に抑えたいところ。それだけ振ったバットが、なかなかボールを捉えることができなかったということでしょう。
四死球は7個で、四死球比率は 6.9% とやや低め。やはり四死球比率は10%以上が一軍への目安であり、平均8%ぐらいはありそうです。そう考えると、ボール自体も充分には見えていなかった可能性があります。それでも打率が2割3分残したということは、甘い球を逃さない能力はけっこう高いのかもしれません。
いずれにしても、守備・走塁・打撃でも現状は特徴らしいところは掴めません。また三振比率と四死球率からみると、この1年目の成績を2年目以降大きく伸ばせるのかには不安が残るのも確か。今後、どのような成長を魅せてゆくのか気になるところではあります。しかしこと高卒ルーキーとしては、及第点は与えられる成績だったのではないのでしょうか。
蔵の印象:△ (数字の内容よりも、結果を残せる珍しい選手)

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