沼田 拓巳(ヤクルト8位)投手 (BC石川出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
社会人のエディオン時代にクラブ選手権で観たのですが、来年はドラフト候補に入って来そうな楽しみな素材だとみていました。しかし大会後、メジャー球団と契約。これが、規定に引っかかるとして問題になりました。米国でプレーするも、その後日本に帰国してBCリーグに参加。経緯が経緯だっただけに、指名は厳しいと観ていました。ただBCでの内容を見る限り、プロでは厳しいかなといった印象は持っていました。
そんな沼田選手の1年目は、
1軍で 1試合(1回) 0勝0敗0S 防 9.00 。
2軍で 17試合(24回) 1勝2敗0S 防 6.00 といった内容に。残念ながら即戦力を期待されたものの、その期待には応えられなかったのは確かです。
ファームでの成績をもう少し詳しく観てみると、24回を投げて被安打34本は打たれ過ぎです。いつも書くように、被安打は投球回数の80%台、一軍定着を狙うのならば80%以下で圧倒したいところです。彼の場合は、ボールの威力というよりも合わされやすいフォームや甘いコントロールに原因があったのでは?
四死球は14個で、四死球率は 58.3% 。これも、かなり悪いです。基準は、投球回数に対し1/3(33.3%)以下。多少悪くても、30%台ぐらいに留めないと厳しいです。逆に奪三振は26個に及び、投球回数を上回っています。これは右投手としてはかなり破格の数字であり、ボールの威力自体は二軍の打者にも通用していたことが伺われます。
この傾向は、実はBC時代の成績を観ても(氏名をクリックすると当時の寸評が観られます)、ハッキリそのように出ていました。別の言い方をすれば、その欠点をプロ入り後改善できていない一年だったということでしょう。
すでに2年目の今年は、二軍でも積極的に起用されています。昨年の経験を活かし、一軍行きへの足がかりにして欲しいところです。ことルーキーイヤーとして、年齢や経験からすると残念な年だったと評価せざる得ません。今年かなり頑張らないと、早期の退団も予想されます。
蔵の印象:✕ (ボールの威力に可能性も)

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