稲富 宏樹(オリックス育成1位)捕手 (三田松聖出身)
蔵の入団前評価:未確認
高校時代は、精神的に余裕があるときにはスローイングも安定するが、そうじゃないと乱れる傾向が見られた。普段は周りにしっかり指示を出せる選手だが、一方的な展開になると頭が真っ白にといったタイプの選手。フットワークなどの、動きは好い捕手だったと記憶している。打撃は技術的には悪くなかったが、ドラフト指名された選手の中ではかなり劣っている部類だと評価していた。
そんな稲富選手の1年目は、
二軍で 25試合(54打数) 0本 1点 0盗塁(0失敗)打率.148厘 という成績だった。プロアマ交流などでは出場していたのかもしれないが、やはり圧倒的に実戦経験が不足しているのは気になるところ。そういったことを補う意味でも、オフには台湾ウィンターリーグでは、ウエスタン選抜の一員にも加わって参加できたのは大きい。コーチの評価では、1年目の若月健矢に比べても、雲泥の差で稲森の方が好いと褒めるなど、その期待の高さが伺われる。
もう少しファームの成績を詳しくみると、54打数14三振。三振比率は、25.9%。 いつも言うように、一軍を目指すならば三振比率を20%以下には抑えたい。それだけ振ったバットが、なかなかボールを捉えることができなかったということ。
四死球は3個であり、四死球比率は 5.6% と低め(平均は8%前後)。これは積極的に打ちに行ったという側面だけでなく、根本的にボール自体が見えていなかった可能性がある。そう考えられるのは、打率が、.148厘という数字に留まっていたから。
ボール自体が見えていなかった可能性に加え、ボールに当てる技術にも課題を残している。こうなると、2年目以降も打撃が大幅に改善できるのかには疑問が残る。それでもディフェンス面に関しては、それなりに期待されているのは明るい材料。ことルーキーイヤーとしては、首脳陣の期待の大きさもあり、及第点ぐらいの評価はしてみたい。
蔵の印象:△ (打撃が改善できるか?)

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