近本 光司(阪神1位)中堅 (大阪ガス出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
セ・リーグ新人最多安打記録を更新するなど、大活躍となったルーキーイヤー。アマチュア時代は、外の強い球に弱いところがあったり、守備範囲こそ広いが守備力がそれほどでもなかったり、圧倒的な走力がありながら、走る時と走らない時があるなど、まだまだプレーが安定していなかった。しかしプロ入り一年目は、そういった部分を解消し安定した一年を過ごしました。
そんな近本選手の一年目は、
142試合(586打数) 9本 42点 36盗(15失)打率.271厘 という成績でした。その数字以上に、存在感を示せていたことは高く評価できます。
もう少し数字を詳しく見てみると、586打数で110三振。三振比率は、18.8%と20%割っており合格点でしょう。とりあえず一軍で20%を割れれば、振ったバットがボールを捉えられる確率はそれなりにあったとみて良さそうです。
四死球は39個で、四死球率は 6.7% 。これは8%前後が四
死球率の平均ぐらいなので、けして四死球で出塁しようとする打者ではないことがわかります。打率.271厘の割に出塁率は.315厘と、1番打者として平凡というかあまり高くありません。来年以降も1番・2番を任されて行くのであれば、この辺の数字はもう少し引き上げたいところです。これは彼の積極的なプレースタイルせいなのか? それともボール自体があまり見えていなかったのかもしれません。
ボール自体がそれほど見えていなく、ボールを捉える技術は平均的ということで、来年この経験が生きて成績を伸ばして行けるのか?と言われると少々不安になるデータではあります。
守備に関しては、年間を通じて1失策とミスが少なかったところは評価できます。盗塁に関しては、盗塁成功率は70.6%と合格ラインの70%ギリギリだったことがわかります。もう少し圧倒的な数字なのかと思っていたのですが、それほどでもなかったことがわかります。
確かに勝利に絡む素晴らしい活躍を魅せた一年だったのですが、来年以降数字を高めて行けるのか?というと、この数字の数々を見る限り若干の不安は残ります。私自身は2年目、3年目以降が楽しみだと評価していた選手で、想像以上の早さで一軍に順応し結果を残してしまったことが、今後の野球人生においてプラスに出るのかマイナスに出てゆくのか見極めたいところです。それでもこと一年目に関しては、申し分のないルーキーイヤーだと言えるでしょう。
蔵の評価:◎ (今後成績を伸ばして行けるのか?)

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