甲斐野 央(ソフトバンク1位)投手 (東洋大出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆☆ (1位指名級)
アマチュア時代は、どの試合でもコンスタントに155キロ級のボールを投げ込む、アマ屈指のスピードボーラーとして活躍。しかし球速の割にストレートは合わされやすく、ストレートで無理に押そうとすると打たれるケースが目立ちました。あくまでもこの投手、ストレートを魅せておいての、変化球で仕留めるという割り切りができるかがポイントだと思っています。
そんな甲斐野投手の一年目は、
1軍で 2勝5敗8S25H 防 4.14 という成績でした。チームの後ろを任され、勝利の方程式を担う貴重な戦力としての一年を過ごしました。
もう少し数字を細かく見てみると、58回2/3イニングで49安打。被安打率は、83.6% と、それなり。一軍での被安打率はの目安は、90%以内になります。まぁ80%台ということで、けして圧倒的な数字ではありませんが、一軍で通用するという意味では悪くないでしょう。
四死球は39個であり、四死球率は66.6%。一軍の場合、投球回数の1/3(33.3%)以下というのは難しく、目安は30%台。悪くても40%台に抑えたいところです。しかし投球回数に対し2/3と、これはかなり多い。こういった部分が、防御率の悪さにも繋がっているとも言えます。
それでも奪三振は73個奪えており、1イニングあたり 1.25個 と極めて多い。投球回数を、遥かに上回るペースです。ランナーを出しても、三振で切り抜けられる投手だということ。それでもリリーフとして信頼できる防御率は、2点台。ましてセットアッパーやクローザーを任されるのならば、2.50以内にはしたいところですが、4点台だったのは物足りません。
こうやって見てみると、ボールは凄いものの成績的には物足りません。良い時と悪い時の差が激しく、なかなか防御率を下げるまでには至らなかったことがわかります。存在感は確かに示しましたが、この数字が許されるのはルーキーがゆえでしょう。チームの大事なところを任されたという部分では合格点ですが、来年もこの内容だと評価は微妙になってくるのではないのでしょうか。
蔵の印象:◯ (四死球を減らし安定した内容を)

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