東妻 勇輔(ロッテ2位)投手 (日体大出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆ (上位指名級)
制球の粗っぽさは気になったものの、尋常じゃない曲がりをするスライダーと腕の振りから全く速球と見分けのつかないチェンジアップのブレーキに素晴らしいものがある投手でした。
そんな東妻選手の一年目は、
一軍で24試合 3勝2敗7H 防 4.71 という成績でした。
二軍では、25試合 0勝1敗 防 4.85 と一軍とあまり変わらない成績でした。
1,2軍合わせて49試合と、経験を積めたところは評価でます。信頼できるリリーフの目安となると、防御率2点台。悪くても3点台ぐらいには留めたいので、その点ではまだ一軍半レベルだったことが良くわかります。特にファームの成績も芳しくないので、ルーキーで期待込みで起用されていたことが伺えます。
もう少し一軍成績を詳しく見てみると、21イニングで19安打。被安打率は、90.5% 。一軍の被安打率の目安は、90%以内ですから若干物足り程度で済みました。しかし問題は、15個の四死球。四死球率は、71.4% は、基準である投球回数の1/3以下の倍以上になります。これだけコントロールが悪いと、ストライクを取るのにも苦労していたことが伺われます。
三振は16個で、1イニングあたり 0.76個と多め。それでもリリーフで決め手があるといえるのは0.9個以上ですから、まだプロでは絶対的なボールがないことになります。気持ちが乗った時のストレートや、尋常じゃない変化をしていた変化球が、プロでは十分通用しなかったことが伺えます。
全てのファクターが満たされておらず、これでは防御率が4点台だったのも致し方ありません。やはりもう少し四死球を減らし、余計な出塁を抑えて行かないと首脳陣の信頼は得られない可能性があります。
個人的には一年目は、一軍で40試合・防御率4点台ぐらいかなと見ていましたが、そこまでの出番がもらえるほど信頼を得られなかったことがわかります。制球を改善して行かないと、年々出番が減って来る可能性は高まるので、2年目以降は成長の跡を魅せたいところです。こと大卒ルーキーとしては、一応の経験を積めたことで及第点だったのではないのでしょうか。
蔵の印象:△ (粗い部分が出てしまった)

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