正随 優弥(広島6位)外野 (亜細亜大出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
振る力と丈夫な身体を持っており、いかにもカープ好みの素材といった感じがしました。ただし、高校時代からあまり技術的な粗さを解消されないままでいて、指名リストからは外しました。広島としては、駒大時代の 新井 貴浩 とダブらせて指名したのではないのでしょうか。
そんな正随選手の一年目は、一軍での起用は無し。
二軍で、105試合(336打数) 6本 39点 4盗(1失)打率.208厘 という成績でした。まず、105試合・336数の多くの経験が積めたことは評価できます。
5本塁打以上を放ち、パンチ力の片鱗は魅せました。しかし大卒ルーキーの目安である、打率2割5分には、結構離れていて高卒ルーキーの目安をやっと越えたぐらいの対応力でした。このへんは、私もこの粗さをみて指名見送りの評価をしていたので、想定の範囲内かなと。
4盗塁と盗塁数は多くありませんが、失敗は1個で成功率は悪く有りません。外野の守備は、100試合で3個ぐらいの失策なので、数字的には可も不可もなしといった感じでしょうか。このへんは、守備や走塁でアピールするタイプではなかったので、無難なところでまとめられた気がします。
もう少し数字を細かく見てみると、336打数で62三振。三振比率は、18.5% と平均的。ルーキーながら、ある程度イメージどおりに振ったバットは当たって、それほど思わず良いところに投げ込まれて見逃し三振をしたとかいう、レベルの違いには戸惑わなかったのかという感じはします。ちなみに一軍への目安は、20%以下となっています。
四死球は30個で、四死球率は 8.9% と標準的。10%以上が目安ですが、ルーキーとしては悪く有りません。ある程度ボールも見えていたし、振ったバットもボールに当たってくれた。しかしそれなのに、打率は2割ちょっというところに課題があることがわかります。ようは、ボールを捉える時の形が悪く打ち損じが多いということなのではないのでしょうか。
こと大卒ルーキーとしてはやや物足りない数字ではあるものの、多くの経験を積めたことは評価できます。打率こそ低いですが、数字自体はそれほど悲観するほど悪くないこともわかります。果たして一年目の経験を活かし、ニ年目に繋げられるのか見守って行きたいところでした。個人的には、ほぼ想定の範囲内なのかなという印象で、ここから上積みを持たせることができるのか? またどのぐらいの期間それにかかるのか興味があります。
蔵の印象:△ (成績よりは内容は悪くない)

5