松田 進(ロッテ7位)三塁 (HONDA出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
大型サードとして、一定レベルの守備力・走力がありスケールの大きな選手でした。ただし対応力が課題で、大卒社会人だけに厳しいと判断して指名見送りの評価に至りました。
そんな松田選手の一年目は、
一軍で3試合(5打数) 0本 1点 0盗(1失) 打率.200厘 と成績でした。
二軍では、100試合(269打数) 6本 27点 11盗(5失) 打率.216厘 でした。
大卒社会人ながら、一軍ではほとんど出番はありませんでした。二軍成績をみても、100試合・269打数の多くの経験を積めたことは評価できますが、大卒野手の目安である打率2割5分からは程遠い、打率.216厘。さらに社会人経由しているので、一年目から一軍半ぐらいの技量は持っていたかったところです。しかし成績に関しては、私のイメージに近いものがありました。
評価できるポイントとしては、6本塁打を放ち長打力の片鱗を示せたこと。盗塁も11個を残し、盗塁成功率は68.8%。盗塁成功率の目安は7割以上なので、あと一歩技術的には物足りなかったことがわかります。それでも、プロでもある程度走力を示せたことは大きかったかと。
守備は、二塁手として77試合(守備率.983厘)、三塁手としては僅か6試合で(守備率1.000厘)、遊撃手としても29試合(守備率.969厘)を残します。特に二塁手として、目安である.980厘以上を残せたことは大きいかと。遊撃手としても、守備率だけで言えば基準の.970厘に肉薄しており、想像以上のところを魅せてくれました。個人的には、ニ遊間よりも三塁手向きかなと見ていたので、守備は想定以上と言えます。
もう少し打撃成績を細かく見てみると、269打数で69三振。三振比率は、25.7% とやや高めです。いつも言うように一軍を意識するのであれば、20%以下ぐらいの数字を望みたいところです。それだけ振ったバットが思い通りボールを捉えれなかったり、思わず良いところに投げ込まれて、手も足も出なかったということなのでしょうから。
一方四死球は、18.6% と極めて高いです。いつも言うように目安は、10%以上ですから15%以上だとボールをしっかり見極められていたことがわかります。そのため出塁率も、.312厘と悪くありません。それだけボールは見えていたけれど、技術的に粗くイメージどおりにはバットに当たってくれなかったということだったのでしょう。
ただし根本的にはボールは見えていたようなので、技術的な改善が見込めれば成績が良化する可能性を秘めています。こと大卒社会人の選手としては物足りないのですが、ドラフト7位で入ったスケール型なので、そういったことも折り込み済みでの指名だったのでしょう。守備や走塁、ボールの見極めの部分では一定のレベルにあったので、及第点は充分つけられる一年目ではなかったのでしょうか。
蔵の印象:△ (可能性は感じさせた)

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