宮城 滝太(DeNA育成1位)投手 (滋賀学園出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
スラッとした投手体型で、先発タイプの好投手でした。しかしまだビシッとしておらず、ボールの威力や制球力など、プロの水準に達していないと判断し、指名リストからは外した選手でした。
そんな宮城選手の一年目は、
二軍で 16試合 3勝6敗 防 6.10 と、内容はイマイチ。よほどプロ入り後変わって来なければ、当然こういった結果にはなるだろうなというのは想像の通りでした。
もう少し数字を細かく見てみると、41回1/3イニングで被安打は43本と投球回数を上回っています。ただしアマ時代の140キロにも満たない球威・球速からして、よくこのぐらいの被安打で済んだなと感じます。いずれにしても被安打は、投球回数の80%台で一軍昇格が見えてきて、80%以下ぐらいで二軍を圧倒できないと、なかなか一軍で定着して活躍するのは厳しいのではないのでしょうか。
さらに気になるのは、四死球が32個に及ぶこと。これは投球回数に対し、77.5% と多すぎます。いつもいうように四死球の目安は、イニングに対し1/3(33.3%)以下であり、悪くても40%以下には留めたいところです。その基準の倍以上ですから、いかにストライクが入らず余計な四死球を与えていたことがわかります。
三振は28個で、1イニングあたりの奪三振数は0.68個と平均的。ヒットや四死球で出塁させた選手を塁に置き、三振もあまり取れないので、どうしても防御率が6点台になるのも頷けます。
数字の上からは、各ファクターが基準とは大きくかけ離れていたことがわかります。正直スカウトが、何に可能性を見出して指名したのかは正直よくわかりません。身体ができた時にいかにボールが変われるかに懸かっていますが、果たしてそういったことが起こるのか注目したいと思います。内容的には残念な一年でしたが、高卒ルーキーである程度経験を無事積めたことを評価して、及第点はつけようと思います。
蔵の印象:△ (内容はかなり厳しい)

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