羽月 隆太郎(広島7位)遊撃手 (神村学園出身)
蔵の入団前評価:未確認
下級生の時のプレーは確認できたのですが、最上級生でのプレーが見られなかったので 未確認 扱いとしました。下級生の時わかったのは、確かな走力があること。そして、技術的には高いものをすでに持っていたことでした。2年生の時点では、遊撃の守備が危なかっかしかったこととスイングがひ弱だった記憶があります。
そんな羽月選手ですが、一軍出場は無し。しかし二軍では、
89試合(217打数) 0本 9点 23盗(18失) 打率.300厘 と素晴らしい成績を残します。後半戦には月間MVPなどを獲得するなどプロの水にも慣れ、最終的に高卒ルーキーながら3割を残したのは破格です。高卒ルーキの1年目の目安が2割であることを考えると、いかに際立った数字なのがおわかりでしょう。
23盗塁決めたのも素晴らしいのですが、失敗も18個と盗塁成功率は 56.1% と精度に課題を残します。いつもいうように、盗塁という作戦に有効性を持たせるには7割以上の成功率が求められるからです。また守備では、二塁で78試合(守備率.975厘)、遊撃では3試合(守備率.909厘)、ほぼ二塁を担っていたことがわかります。その二塁では、目安である.980厘には至りませんでしたが、高卒ルーキーで.975厘の安定感は合格点を与えられう内容だったのかもしれません。しかし高校時代守っていた遊撃では、あまり可能性を示せなかったのは少し残念ではあります。
打撃成績をもう少し見てみると、217打数で27三振。三振比率は、12.4% と極めて優秀なことがわかります。三振比率の目安は、20%以下。これが15%を切って来るというのは、かなりミート力が高いことが伺えます。
四死球は8個であり、四死球率は 3.9% と極めて低い。これは3割を残していることからも、ボールが見えていなかったのではなく、四球で出塁するぐらいならば積極的に打ってゆこうという方針だったのかもしれません。そのため出塁率は、.323厘と打率の割に高くないのが特徴です。2年目は、出塁率も引き上げてゆくことが目標になってきそうです。
いずれにしても高卒ルーキーとしては超破格の数字であり、充分に合格点が与えられるでしょう。まぁ一軍の経験を積めなかったことと、あくまでも二軍での成績であることを割り引いても、文句なし一年目だったのではないのでしょうか。今後の飛躍が、大いに楽しみな選手だと思います。
蔵の印象:◎ (7位の選手にこれ以上望んでは)

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