大盛 穂(広島育成1位)外野 (静岡産業大出身)
蔵の入団前評価:未確認
俊足・巧打の外野手で、高校時代に守備を褒めたことのある選手でした。しかし大学進学後はよく確認できず、一部動画を参考にレポートを作成したものの、最後まで 未確認 で終わってしまった選手です。
そんな大盛選手の一年目は、
二軍で 109試合(303打数) 1本 11点 16盗(9失)打率.248厘 という成績でした。
まず一年目から、109試合・303打数 を無事経験できたことは高く評価できるかと。大卒野手の一年目の目安が、打率2割5分 ということで、このファクターは僅かに届かず残念。
盗塁は16個で数は悪く有りませんが、成功率は64%。いつもいうように、盗塁という作戦を有効に機能させるためには、70%以上の成功率を求めたいところ。まずは、この精度をもう少し引き上げる必要はありそうです。
失策は1個で、守備率は.994厘。外野手の場合評価は難しいのですが、107試合外野手として出場し、このミスの少なさは評価して良いのではないのでしょうか。さらに肩もいい選手なので、守備こそ彼の一番のアピールポイントだと思っています。
もう少し打撃を観てみると、303打数で三振は66個。三振比率は、21.8% 。いつも言うように、一軍を意識するのであれば、三振比率を20%以下には抑えたいところです。それだけ振ったバットが思い通りボールを捉えられた、良いところに決められて手も足も出なかったという場面があったということなのでしょう。
四死球は14個で、四死球率は 4.6% と極めて低いです。ボール自体がよく見極められていなかったのか? 四球で出塁するぐらいならば、積極的に打ってゆこうというプレースタイルだったのか? ただし打率もやや低く、タイプ的にも揺さぶり型だということを考えると気になる材料です。一軍を意識するのであれば、この数字を10%以上には引き上げたいところです。そのため出塁率も、.279厘とあまり打率と変わりません。
ここから言えることは、ボール自体があまり見えていなかった可能性。そして技術的にもまだ未熟で、思い通り振ったバットがなかなか当たらなかったということ。ただし四死球率を除けば、数字はどれも一軍基準から大きな開きはありません。もう一年ぐらいファームでしっかり鍛えれば、来年あたりは一軍を視野に入れられるかもしれません。
そういった意味では、ルーキーイヤーは及第点の一年目だったのではないのでしょうか。さらに今年成績を伸ばすようだと、一軍戦力への期待が高まります。2年目の成長を、楽しみにしております。
蔵の印象:△ (素材としての奥行きが求められる)

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