宇草 孔基(広島2位)外野 (法政大出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
塁間4秒を切る脚力と、守備の動きは悪い選手ではありませんでした。常総学院時代から打撃センスも目立っていましたし、大学では強烈な打球も放つまでになっていました。
ただし、上記の氏名をクリックして頂けると書いてありますが、プロ入り後打撃を一からプロ仕様に作り直さないと行けないのではないのか? そういった心配もあり、プロ入りには時期尚早と判断して指名リストからは外した選手です。そういった選手を2位で指名したのは、随分広島さん入れ込んだなという思いは強かったです。
宇草の一年目の成績は、
一軍で 13試合(43打数) 3点 3盗(2失) 打率.256厘と、即戦力とは言い難いものの一軍を経験できたことは今後に繋がるかと。また
二軍では、54試合(221打数) 2本 15点 11盗(5失) 打率.281厘 と、大卒野手の目安である、打率2割5分越えを果たしました。
まず、一二軍合わせて67試合・264打数を経験できたことは一定の評価はできます。ややドラ2での指名の割には打数が少なめではあるのですが、一軍をある程度経験できたことで補うことはできていたかと。
二軍成績をもう少し見てみると、16回走って11個の盗塁の成功。68.8%の成功率で、これは基準である70%に若干満たない程度。盗塁できる走力があっても、あまり盗塁をしない点をアマ時代も指摘してきましたが、その辺が精度の部分にも現れたかと。来季は、足を売りにしてゆくのならば7割以上の成功率が一つ目安になるのでは?
心配なのは、送球がイップス気味だということ。こうなると肩を活かしたライトでの起用は厳しく、寸評にも書いたようにセンター向きの人材なのではないかと。あるいはレフトとなるのですが、左翼としては長打力が物足りません。
打撃に関しては、221打数で34三振。三振比率は、15.4%。これは、目安が20%以下であるので、充分一軍を意識できる数字です。それだけ振ったバットが、ボールをとらえることができていたということになります。
一方四死球は13個で、四死球率は 5.9% と極めて低いです。これは、早いカウントから積極的に打とうという姿勢だったのかもしれませんが、出塁率が.321厘とあまり高くはありません。ボールを見極める眼がなかったといよりも、プレースタイルが強く影響したのだとは思います。ただし、出塁が求められる1,2番タイプだけに、出塁率をもっとあげてゆかないと行けないのではないのでしょうか。ちなみに四死球率の目安は、10%以上です。
あくまでも数字の上から言えば、今季ブレイクしても不思議ではない土壌はあります。ただし、守備位置や送球の問題からしても、よほど打力か走力で抜きでないと厳しいのではないのでしょうか。ルーキーイヤーとしては合格点を付けたい内容ではあるのですが、一軍での成績でもないですし、あえてドラフト2位で獲る必要があったのか? 獲っただけの価値があったのか? という部分ではまだなんとも言えない。あるいは、物足りないという判断になってしまいそうです。個人的には、ドラフト2位で獲得したということを考えると、及第点の1年目ではなかったかと判断します。
蔵の印象:△ (ドラ2の真価が問われるのは今年)

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