小深田 大翔(楽天1位)遊撃 (大阪ガス出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
社会人では最も目立つ野手であり、指名確実だとは見ていました。ただし、1位指名されるほどとは思っていなく、ちょっと前年に大阪ガスから入団して活躍した 近本 光司(阪神)内野手の二番煎じの印象はありました。ただし、近本のような外角の強い球をしっかり叩けるかという心配はなく、その点では近本ほどの心配はありませんでした。それでも打てる球は、かなり限られていた印象です。
そんな近本選手の一年目は、
一軍で 112試合(378打数) 3本 31点 17盗塁(9失敗) 打率.288厘という成績でした。
まず一軍で112試合に出場し、378打数を経験できたことは大きいです。塁間は3.9秒台で走り抜けられる脚力はありましたが、近本ほど走塁を全面に出したプレーにはならないのではないかと記しました。そういった意味では17盗塁で盗塁成功率65.4%というのは、ほぼイメージどおりかと。盗塁をするのであれば、7割以上の成功率が欲しいので、あともうワンランク上の精度を求めたいところではあります。
守備では、二塁手として21試合(守備率.988厘)。遊撃手として98試合で(守備率.979厘)は、守備率という意味では合格点です。守備率(ミスの少なさ)という意味では、二塁手ならば.980厘、遊撃手ならば.970厘 というのが名手の目安ですが、その点では充分な安定感があったと言えます。そういったミスをしないという面では、充分に合格点の与えられる内容だったのではないのでしょうか。
打撃面をもう少し詳しく見てみると、378打数で三振は59個。三振比率は、15.6%(目安は20%以下)は、一軍の成績ですから余計に優秀です。それだけ振ったバットが、ボールを捉えることができていました。
四死球は46個で、四死球率は 12.2% これも10%以上が一つ目安でありボールを見極める眼の良さがあることが伺えます。それゆえに、一軍でも一年目から打率.288厘と素晴らしい成績を残せた理由ではないのでしょうか。
走塁の精度こそ課題を残しますが、守備・打撃成績には素晴らしいものがあり、こと一年目としては申し分のない成績ではないのでしょうか。このまま楽天の長年の弱点であったショートが埋まるようだと、この指名は会心の指名だったことになります。
蔵の印象:◎ (想像以上の成果に)

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