宮川 哲(西武1位)投手 (東芝出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆(上位指名級)
上武大時代に指名確実だと思っていたら、なぜか指名漏れした選手でした。そこからさらにスピードアップを遂げ、1位指名を成し遂げました。ボールの勢いは素晴らしかったのですが、試合中盤になると捉えられてしまうことを繰り返していたのは気になっていました。曲がりながら沈む、ドロップカーブのような軌道を描くスライダーに特徴がある選手です。
そんな宮川選手の一年目は、
49試合 2勝1敗13H 防御率 3.83 と、即戦力になるとなるならば、リリーフではないかということで、ほぼ想定どおりの成績でした。
もう少し一軍の成績を細かくみると、44回2/3イニングで40安打。被安打率は、89.6% 。一軍の被安打率の目安は90%以下。すなわち、基準のギリギリを満たすぐらいだったことがわかります。
四死球は30個で、67.2% 。四死球率の目安は、投球回の1/3以下(33.3%)ですが、一軍の40%以内ぐらいならば許容範囲かと。しかし、それでも67.2%は多すぎます。けして制球力が悪いというよりは、ボールの割に合わされやすいフォームに課題があったように感じていたので、被安打と四死球の結果はアマ時代と違ったものになりました。
奪三振は45個で、投球回数とほぼ同じといった内容。これは、リリーフならば1イニングあたり0.9個以上が目安なので、この基準を満たしています。
結果的には、被安打・奪三振はほぼファクターぐらいといった内容だったものの、余計な四死球の多さが防御率3.83 という数字になってしまったといえます。信頼できるリリーフ投手の目安は2点台なので、その点ではかなり開きがあると言わざるえないでしょう。
ことルーキーイヤーとしては、このぐらいだろうとは思っていましたが、多くの経験は積めたものの、及第点の内容ではなかったのでしょうか。問題はここからプロに順応して進化できるかに懸かっているわけですが、社会人で大きく資質を伸ばしたようにプロでもお大きく伸びて欲しいところです。
蔵の印象:△ (成績的にはほぼ想定の範囲内)

5