吉田 大喜(ヤクルト2位)投手 (日体大出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆(上位指名級)
4年春に見たときには、プロの先発としては微妙なレベルだと思って評価していました。しかし、大学ジャパンでリリーフをやっている姿をみて、大学生では森下(明大-広島)に次ぐ存在だと認識し、高く評価するに至りました。
そんな吉田投手の一年目は、
一軍で14試合 2勝7敗 防 5.21 。先発として起用されましたが、やはり先発だと物足りないな感じの成績には終わりました。この投手も一軍戦力だと考えると、清水 昇 のように、リリーフから入って自信と幅をつけてから、先発を意識するという形の方が良いのではないかと思います。
もう少し一軍の成績を細かく見てみると、67回1/3イニングで被安打は80本と、遥かに投球回数を上回ります。いつも言うように、被安打の一軍での目安は投球回数に対し90%以下なので、118.8%は多すぎます。まだ、総合力で一軍レベルではなかったことが伺われます。
また四死球も36個あり、四死球率も53.5%と高いです。一軍ですから投球回数の1/3(33.3%)以下とは言いませんが、基準は40%以下。悪くても40%台にとはとどめたいところでの50%以上ですから、制球力にも課題を残します。
奪三振は53個であり、1イニングあたり0.79個。これは、先発投手の基準が0.8個以上ですから、かなり近いところまで三振は取れていました。もしリリーフであれば、基準の0.9個以上を奪えていたかもしれません。そのぐらいこの投手の場合も、先発の時とリリーフのときのボールの勢いが違うタイプだからです。
いずれにしても全てのファクターが満たされておらず、防御率が5点台なのも頷けます。これでも14回も先発を任されたのは、一年目ゆえの期待とチーム事情によるところが大きかったのではないのでしょうか。
それだけに、2年目もこの内容だったならば、同様のチャンスをもらえるのかは微妙です。ことルーキーとしては、ある程度の経験を積めたことは評価できるものの、及第点ぐらいの一年目ではなかったのでしょうか。
蔵の印象:△ (やはり先発だと物足りなかった)

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