井上 広大(阪神2位)外野 (履正社出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆(上位指名級)
外野守備が緩慢だとして、やや評価を落とす向きがドラフト前にありました。それでも確実性と長打力を兼ね備えた、貴重な右の強打者として高く評価した選手です。
そんな井上の一年目は、高卒ルーキーながら
一軍で、6試合(11打数) 0本 1点 0盗(0失) 打率.091厘 と、プロ入り初ヒットを記録しました。また
二軍では、69試合(248打数) 9本 36点 0盗(1失) 打率.226厘 を記録しました。
まず、ファームで69試合・248打数とまずまずの経験を積み、一軍でプロ初ヒットを放つことができたのは、高卒ルーキーとしては充分ではないのでしょうか。また高卒ルーキーの打率の目安は2割以上なので、この点でも合格点だと言えます。
高校時代から、走塁意欲はあまり高い選手ではなかったですし、彼にそれは求められてはいないように感じます。またファームで65試合に出場し、失策は1個と守備でも大きなミスは少なかったということか。プロでの内容はわからないが、高校時代は足の状態もよくなかったなどの理由もあったのではないのだろうか。
もう少し、二軍での打撃成績を細かく観てみると、248打数で96三振。三振比率は、38.7% と極めて高い。大きく育てようと、三振を恐れないように積極的に振ってゆけという指示があったのかもしれない。いずれにしても一軍を意識するのであれば、長打が売りだとしても20%台にはしたいところ。
四死球は30個で、四死球率は12.1% 。四死球率の目安は10%以上なので、ボールはある程度見えていたということだろう。ようは、ボール自体は見えていたものの、技術が未熟で当てることがなかなかできなかったということだと考えられる。ただボールが見えていないよりは根本的な部分ではないので、今後の技術の向上次第では成績を伸ばして行ける可能性は感じられる。
首脳陣やファンにも存在感を示すことができ、数年後楽しみな選手が加わった印象を残しました。二軍での成績は、高卒であることを考えればこんなものでしょう。2年目の今年、一軍の戦力とみるのはまだ厳しいですが、今後に期待をもたせてくれました。一軍で初ヒットをあげたことからも、高卒ルーキーとしては合格点の一年目だったと評価したいです。
蔵の印象:◯ (打率以上に内容は良かったのでは)

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