上野 響平(日ハム3位)遊撃 (京都国際出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆ (上位指名級)
非常に動物的勘に優れ、天性の動きの良さに魅了された遊撃手でした。個人的には、昨年の候補の中で最もご贔屓球団に指名して欲しかった内野手でした。当時から打撃では少々苦労しそうかなとは思っていたのですが、打球は結構速かったこと。走力もあったことも加味して、高く評価してみました。
そんな上野選手の一年目は、一軍出場はなし。
二軍では、51試合(161打数) 0本 8点 0盗(1失) 打率.174厘 とやはり打撃では厳しい一年目となりました。
200打席は確保とするとうたっているハムにしては、順調さを欠いたのか? 打席数でも175打席と少々経験という意味では少なめでした。打率は、高卒ルーキーの目安である打率2割越えもならず。やはり、打力に課題があることは明らかとなりました。
問題は、盗塁が0個(1失敗)だったこと。盗塁も売りにできるほどではないにしろ、俊足レベルはあるだろうとおもっていたので、全く盗塁がないのも気になります。また自慢の守備は、全てショートとして出場し、50試合で14失策(守備率.934厘)と安定感に課題があったことが明らかです。アクロバティックな動きはプロでも目立っていましたが、ミスも多かったということでしょう。しかし、存在感は示せていたので、そのへんは精度をあげて行ければ良いのかなと楽観的に捉えています。
課題の打撃については、161打数で37三振。三振比率は、23.0% 。一軍を意識するのであれば20%以下には抑えたいところですが、高卒ルーキーとしては悪い数字ではないように思います。それだけ振ったバットが、ボールを捉えることができたかという目安なのですが、高卒ルーキーとしては許容範囲でしょう。
四死球は7個で、四死球率は4.3%と極めて低いです。これは、積極的に打ちにゆこうとか、追い込まれるまでに打とうということを徹底していたのだと思われます。というのは、四死球率は極端に少ないものの、三振比率はそこまで悪くはないからです。ボールが良く見えなかったから、対応できなかったということではないのではないかと。ちなみに四死球率の目安は、10%以上です。
ただし1,2番タイプの選手だけに、打率のみならず四死球も少ないとなると、出塁率も上がってきません。これでは、もうお当て上げなわけで、打率を引き上げるなり、四死球を選べるようにしないと、この先はまずいだろうということにはなるのではないのでしょうか。
こと1年目としては、打席数・打撃内容・走塁など全体に想定以上に物足りなかった部分も多いのですが、高卒ルーキーであることも考えると、及第点ではなかったのでしょうか。2年目に、守備を含めて異彩を放ってくれることを期待したいです。
蔵の印象:△ (全体に力不足)

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