鈴木 健矢(日ハム4位)投手 (JX-ENEOS出身)
蔵の入団前評価:☆ (下位指名級)
高卒での社会人入社でしたが、早くからその才能はプロから注目されていました。しかし解禁となった3年目には指名されず、1年遅れの高卒4年目・同期が大学卒業の年に指名された選手です。肘が突っ張って投げるサイドスローで、大きなテイクバックに特徴がありました。指名された年には、全体の出力をあげたり、投げるタイミングを一球ずつ変えるなど工夫が観られたので、
☆ を付けて評価しました。
そんな鈴木投手の一年目ですが、
一軍では 11試合 0勝1敗0S 防 7.94 といった成績で、即戦力になりえませんでした。また
二軍では、27試合 2勝1敗1S 防 3.90 と微妙な内容でした。
二軍の成績をもう少し詳しく観てみると、27回2/3イニングで被安打は30本と投球回数を上回ってしまっています。いつも言うように、二軍であれば80%台で一軍を意識でき、70%台で二軍打者を圧倒できるようならば、一軍定着を意識できます。しかし、投球回数を上回ってしまっているということは、二軍の打者相手でも苦しかったことが伺えます。
四死球は14個で、四死球率は 50.6% 。二軍の打者相手ならば、投球回数の1/3(33.3%)以下ぐらいが目安であり、多少ボールの威力があれば30%台ぐらいまでが許容範囲でしょう。しかし、50%を超えるというのはアバウト過ぎます。
それでも三振は30個と投球を回数を上回っており、二軍の打者相手でも狙って三振が取れるだけのボールはあったということ。これならば、四死球も率も40%以下ぐらいまでならありだと考えられます。
被安打・四死球で出したランナーを、ある程度三振が奪えることでホームまで返さずに踏ん張ることができ、防御率3.90に留めたことが伺えます。しかし、信頼できるリリーフというのは、防御率が2点台以内でしょうから、その点でもまだまだです。
三振が奪えるというのは可能性を感じさせる部分ではあるものの、追い込むまでに簡単にヒットを打たれてしまうとか、余計な四死球で出塁させてしまう。こういった部分を改善してゆかないと、なかなか厳しいことがわかります。ことルーキーイヤーとしては、及第点だと評価します。1年目の経験を、いかに2年目以降に活かすことができるかに懸かっているのではないのでしょうか。
蔵の印象:△ (その数字以上に厳しかった印象)

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