遠藤 成(阪神4位)遊撃 (東海大相模出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
走力や守備力は中の上という感じでしたが、甘い球を逃さない「鋭さ」があり、貪欲にボール食らいつく姿勢には好感を持っていた選手でした。素材のスケールよりも、内面を強さを活かした実戦的なタイプかと。
そんな遠藤選手の一年目は、一軍での出場は無し。
二軍で、62試合(159打数) 1本 7点 3盗(5失)打率.157厘 といった成績でした。ちょっと順調さを欠いたのか? 159打数というのは少ない気がします。高卒野手ならば、200打数ぐらいは経験を積みたかったところ。また高卒野手の目安である、打率2割超えも叶わず、この点でも物足りません。彼ぐらいの力量ならば、この数字は超えてくるものとみていました。
3盗塁5失敗の走力に関しては、中の上 ぐらいの脚力だと評価していたので想定内。守備では、一塁手として1試合(守備率1.000厘)、二塁手としては18試合(守備率.972厘)、三塁手としては19試合(守備率.906厘)、遊撃手としては、27試合で(守備率.937厘)といった内容です。不慣れな三塁の守備率が低かったのは致し方なかったのですが、本職のショートで守備率.937厘は物足りません。
ちなみに守備率(安定感)という意味では、二塁ならば守備率.980厘、遊撃手ならば.970厘、三塁手ならば.960厘 以上が、信頼できる守備力の目安になります。そういった意味では、現状はセカンドあたりが一番合っているのかもしれません。守備でも、もう少しやれるかなと思っていただけに残念です。
打撃成績をもう少し詳しく観てみると、159打数で62三振。三振比率は、39.0% と相当悪い。三振比率の目安は、一軍を意識するのであれば20%以下に抑えたいところ。それだけ振ったバットが、思ったとおりにはボールに当たってくれなかった可能性があります。
一方四死球は15個で、四死球率は 9.4% と悪い数字ではありません。一軍を意識するのであれば、10%以上は欲しいところですが、かなり近い水準にはあります。それだけボールは見えていて、ある程度見極めることができていた可能性があります。
すなわちボールは見えていたけれど、技術が未熟でボールが捉えられなかったということ。これは、技術が改善されればある程度打てるようになる可能性があるという現れです。こと高卒ルーキーだとしても、物足りない成績でした。アマ時代のプレーを知るものからすれば、もう少しやれる選手じゃないかと思いました。それでも貪欲さはある選手なので、時間をかければ一軍に顔を出すような選手にはなるのではないかとみているので、将来は糸原健斗選手のような存在になれても不思議ではありません。2年目以降の、巻き返しに期待して見守って行きたいです。
蔵の印象:△ (いずれは出てくるはず)

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