井上 温大(巨人4位)投手 (前橋商出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆☆ (1位指名級)
まだボールの強さが物足りないのと制球を乱すこともあったのですが、投手としてのセンスの良さとフォーム技術が個人的には理想的に近かったので、あえて高い評価をした左腕です。そんな彼が、どんな一年を送ったのか振り返ってもみました。
井上選手の一年目は、
二軍で9試合 1勝1敗0S 防御率 4.80 と高卒投手としても平凡な成績に終わります。
三軍では、12試合 2勝3敗 防 3.98 という内容でした。
二軍での成績をもう少し細かく見てみると、30イニングを投げて被安打は38本。被安打が投球回数を越えてしまっており、総合力では二軍レベルの打者相手でも、まだまだ苦しかったことが伺えます。被安打率の目安は、一軍を意識できるのは投球回数に対して80%台。一軍定着を目指すのであれば、ファームならば70%台で圧倒したいところです。
四死球は13個で、四死球率は 43.3% 。これも二軍であれば、投球回数の1/3(33.3%)以下が目安であり、多少アバウトでも40%以内が許容範囲となります。また奪三振は18個であり、1イニングあたり0.6個と平凡な数字に。三振率は、先発投手ならば0.8個以上、リリーフ投手ならば0.9個以上は欲しいところです。
ようは、被安打・四死球で多くのランナーを出塁させたものの、三振が奪えないのでそのまま失点に結びついてしまうことが多い。そのため防御率も、4.80と平凡な数字になってしまったということでしょう。
プロ入り後も少し見ましたが、そのセンスの良さそうなフォームは健在なものの、まだまだボールの強さに物足りなさを感じました。成績的には想定の範囲内ではあるのですが、高卒ルーキーとしては可も不可もなしといった数字で及第点だったのではないかと思います。まだ一軍を意識するためには、乗り越えないといけない課題も多く、時間は今しばらくかかりそう、そんな印象を受けました。将来は、巨人のローテーションに定着できる左腕ではないかと見ているだけに、まずはストレートを磨いて欲しいと思います。
蔵の印象:△ (まだ全てにおいて力不足)

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