岡林 勇希(中日5位)投手 (菰野出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
菰野高校時代は、東海地区を代表する豪腕で爆発力のある投手でした。しかしそれ以上に可能性を感じさせたのが、打者としての才能。プロ入り後は二刀流も検討されましたが、結局野手に専念することになりました。投手として150キロ級の速球を投げるだけでなく俊足で高い身体能力があり、高校生ながら技術的にも高いものを持っていました。しいて言えば、強打者の割に積極性に欠ける性格がどう出るか?という部分でした。個人的には、かなりオススメの選手として名前をあげていた選手です。
そんな岡林選手ですが、一年目から
一軍で 6試合(7打数)で、2本のヒットを放ち、打率.286厘と良いスタートを切ります。また
二軍では、64試合(214打数) 0本 15点 4盗(6失) 打率.285厘 と高卒ルーキーとしては破格な数字を残します。
元々脚力もありそうだけれども、高校時代は緩めることも多く正確なタイムを計測できなかった記憶があります。また上記にも書いたように、あまり積極性のある攻撃的なプレーヤーではなかったので、なんとなく4盗塁6失敗の数字はイメージどうりかと。それでも外野手として64試合に出場し、失策は1個ということで、極端に守備で足を引っ張ったということは無さそう。この辺は、投手としてクィックや牽制の動作が鋭かったことからも、けして緩慢な選手には見えなかったところが上手く出たのかもしれません。
ただこれだけ出場し、ホームランは0本ということで、あまり打球は上がらないタイプなのかなと。高校時代生で見た時に、外野の間だか頭を越えてゆく打球を見た記憶がありますが、そういったパンチ力はあってもオーバー・フェンスを連発するタイプではなかったのかもしれません。
もう少し二軍成績を細かく見てみると、214打数で38三振。三振比率は、17.8%と基準である20%以下を高卒1年目で満たしたことに驚きます。それだけ振ったバットが、イメージどおり当てられる可能性が高いことを示します。このへんは、今年の練習試合で、やたら粘っていたあたりからも伺えミート力の非凡さを感じました。
四死球は16個で、四死球率は 7.5% と平凡です。この数字は積極的に打ったからなのか? それほどボール自体は見極められていなかったのかはわかりませんが、上記で書いたように非常に打席で粘りが感じられただけに、2年目はかなり出塁率も増すのではないかと。
高卒野手の打率の目安は2割なので、それを大きく上回ります。それも大卒野手で2割5分が目安なので、それすら大きく上回るほどです。1年目から打率.286厘という破格の数字を残せた選手は、将来的にかなりの確率で一軍でレギュラー選手に昇りつめられるほどの内容です。
四死球率が平凡なのは若干気になりますが、非凡な三振比率の少なさと打率の高さは高卒ルーキーとしては破格の内容です。まぁ一軍で結果を残したわけではないので、合格点の範囲には留めますが、今後が非常に楽しみな可能性を示せたルーキーイヤーではなかったのでしょうか。
蔵の印象:◯ (ポスト大島を期待できる素材)

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