木澤 尚文(ヤクルト1位)投手 (慶応大出身)
蔵の入団前評価:☆☆☆☆ (1位指名級)
いろいろ技術的な部分や故障歴などで不安要素はあったのですが、好調時のボールの威力ならば、プロ相手でも力でねじ伏せられるのではないかという部分を期待して高く評価しました。しかし、一年目は、一軍登板は無し。二軍でも、
22試合 2勝8敗0S 防 6.07 という、散々な成績に終わりました。
大学入学時にもあったようですが、いろいろ課題を克服しようとするうちに、自分のフォームを見失ってしまったのではないのでしょうか?
もう少し数字を細かく見てみると、69回2/3イニングで被安打は84本。1イニングあたりの被安打率は、121%と遥かに投球回数を上回っています。いつも言うように、被安打率は80
%台一軍を意識でき、70%台の圧倒的な内容を残せれば一軍定着も期待できます。特に彼のように、ボールの威力が武器の選手にはこの数字を大きな調子のバロメーターになります。
四死球は47個で、四死球率は67.5%。これも目安は、投球回数の1/3(33.3%)以下であり、三振が多くとれるような選手ならば40%以下ぐらいまでが許容範囲です。60%台以上になってくると、ストライクをとるのにも四苦八苦していたのではないのでしょうか?
奪三振は58個で、1イニングあたりの奪三振は 0.83個 。先発ならば合格点ですが、リリーフならば0.9個以上が目安になります。いずれにしても、彼の圧倒的なボールの威力・変化球のキレなどを考えると、まだまだ本来の内容から程遠かったことが伺えます。
そのため、これだけファクターとどの分野もかけ離れてしまうと、防御率が6点台になったのも致し方なかったと考えられます。ただし、課題云々以前に、元のボールや投球を取り戻せるかという段階からやりなおさないといけないでしょう。
ことルーキーイヤーとしては、残念としか言いようがありません。元々持っている資質は素晴らしいので、今後の立て直し期待したいところです。このままで、終わるような男ではないはずです。
蔵の印象:☓ (このままでは終わらない)

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