高田 孝一(楽天2位)投手 (法政大出身)
蔵の入団前評価:☆☆ (中位指名級)
法大の最終学年では、先発でも150キロを記録するなどパワーアップを遂げていた投手。しかし、合わされやすいフォームだったので、球速ほど苦になる球ではありませんでした。スライダーやフォークなどの変化球も平均的で、2位はちょっと評価が高いとみていました。スカウトの話によると、あるところを直せばもっと良くなるという見込みで獲得したとの話を訊きました。
そんな高田選手の
一年目は、一軍で3試合(6回2/3)で、0勝0敗0S 防 1.35 と登板数は少なめ。2軍では、
20試合 6勝10敗 防 3.21 と、可も不可もない成績でした。
もう少し2軍の成績を細かく見てみると、109回1/3イニングで、被安打は93本。被安打率は、85.1%ということで、一軍で登板できるチャンスはもらえるぐらいだけれども、一軍定着には70%台ぐらいの圧倒的な数字が欲しいと、いつも述べている通りです。この数字だけ見れば、一軍半レベルと見るのが妥当なところでしょうし、スカウトがあるところを改善すればと言っていた部分が直っていたのかは定かではありません。
四死球は59個で、四死球率は 54.0% 。これはいつも言うように、四死球率の目安は、投球回数の1/3(33.3%)以下であり、三振が取れるなどのボールの威力が勝っているタイプでも、2軍ならば40%以下が許容範囲なのではと。こうやってみると、意外にアバウトな部分があるのかなと感じます。アマ時代はアバウトでしたが、ストライクが入らないとか、そういったノーコンではありませんでした。
また三振は95個で、1イニングあたり 0.87個 。これは、先発を任されていた投手ならば合格ラインです。リリーフ投手ならば、0.9個以上が目安になってきますから。そういった意味では、決め手という部分では悪くはありませんでした。
やはり、四死球の多さが失点に結びつき、防御率 3.21 という、2軍の成績としては平凡なものに終わった要因なのかも。またその詰めの甘さが、6勝10敗と負けが先行した理由なのかもしれません。
そういう事情もあって、ドラフト2位での指名でしたが、一軍の登板は僅かなものになってしまい、即戦力の期待には応えられませんでした。もう少し、細かい制球を改善してゆかないと、今年も一軍でバリバリとまではゆかなそうです。ことルーキーイヤーとしては、物足りない一年だったという評価になってしまいます。
蔵の印象:△ (制球力の改善が今後の鍵)

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