笹川 吉康(ソフトバンク2位)中堅 (横浜商出身)
蔵の入団前評価:☆(下位指名級)
この選手は、超大型の割に守備がしっかりしていたり、野球に向かう姿勢がいいなという意味で評価していました。物凄くポテンシャルが高いとか、打球を遠くに飛ばせるとか、そういった部分は評価しておらず、個人的には下位か育成指名あたりになるのかと思っていました。「ギータ2世」とも言われますが、打球を角度良く上げるという意味では、巨人に入った 秋広 優人(二松学舎大付属)の方がそういったタイプなのかなとみていました。
そんな笹川選手の一年目は、
二軍では4試合で6打数1安打・打率.167厘 といった成績のみでした。三軍では、
58試合(201打数) 2本 26点 3盗 3失 打率.199厘 といった成績でした。
ニ三軍合わせて、62試合 207打数 の経験という意味では、最低限の打席数は確保できていたのかなとは思います。高卒ルーキーの目安は、二軍で打率2割。しかし、三軍で.199厘ですから、確実性という意味では物足りません。だいたい二軍と三軍のレベル差では5分程度違うので、もし二軍に我慢して起用されていたら1割5分前後だったかもしれません。また3盗塁の走力と3失策の守備は、まぁこんなものなのかなといった印象です。
もう少し数字を細かく見てみると、201打数で71三振。三振比率は、35.3% と、かなり高めです。二軍でのプレーを意識するのであれば、やはり25%ぐらいの三振比率には抑えたいところです。それだけ振ったバットが、イメージどおりにボールを捉えることができなかったということでしょうから。
四死球は31個で、四死球率は 15.4% と優秀。これに関しては、相手のボールは良く見えていて、見極めることができていたということ。そういった眼の良さは、すでに二軍でやって行ける可能性を感じます。ようは、ボールは見えていたものの、技術が未熟で上手く捉えることができなかったということになります。そのため技術的に改善できれば、二軍でもある程度対応できるようになる可能性は秘めています。
ことルーキーイヤーとしては、ドラフト2位での入団にしては物足りない成績ではあります。しかし、神奈川の公立校の選手ですし、プロへの適応には時間がかかることが予想された選手。そういった意味では、想定の範囲内であり、それほど悲観する必要はないのではないのでしょうか。
蔵の印象:△ (三軍でしっかり成績を残し、二軍での出場を増やしたい)

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