藤井 聖(楽天3位)投手 (JX-ENEOS出身)
蔵の入団前評価:☆☆(中位指名級)
富士宮西時代から静岡では話題の左腕で、高校時代から寸評を作成していた選手でした。東洋大では、ドラフト上位指名する選手が同期に揃っていて、登板機会は限定的。才能を本格的に開花させたのは、社会人からでした。それでもまだ制球がアバウトだったり、合わされやすかったりと、けして実戦的とは言えず即戦力として微妙な感じでした。
そんな藤井投手の一年目は、一軍では登板無し。
ファームでは 17試合 4勝3敗 防 3.56 と平凡な成績に終わります。
もう少し数字を詳しく観てみると、81イニングで67安打と、被安打率は82.7% 。一軍定着レベルの80%以下とはゆかなかったものの、一軍に顔を出してもおかしくはないぐらいの被安打率ではありました。
しかし、四死球は47個で、四死球率は 58.0% 。いつも言うように、二軍でならば、投球回数の1/3(33.3%)以下が目安であり、三振が多く取れるのであれば40%ぐらいまでが許容範囲でしょう。そのため、被安打の割に一軍昇格がなかったのは、このコントロールの粗さに原因があったのかもしれません。
三振は66個で、1イニングあたり 0.81個 。先発ならば、基準を満たす数字です。ちなみにリリーフならば、0.9個以上の決め手は欲しいところです。
これらの数字を観ていると、被安打・三振数は一定の数字は残せているものの、制球の粗さが失点に結びついてしまって、大卒社会人にしては物足りない 防御率 3.56 という平凡な成績に終わったことが伺えます。ボールの威力よりも、制球の改善が図れないと、一軍はなかなか見えて来ないのかもしれません。
大卒社会人にしては素材型の粋を出しっていなかったので、一年間ファームで育成したのは悪いことではなかったかと思います。ただし年齢も考えると、少し物足りない一年目だった気がします。
蔵の印象:△ (この経験が2年目に活きて欲しい)

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