佐藤 奨真(ロッテ育成4位)投手 (専修大出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
球速こそ135キロ前後でしたが、内角を厳しく突く攻めの投球ができ、コースを丹念に突く制球力と投球術のある投手でした。マウンドさばきやテンポの良さは光りましたが、まだまだ大学の時点では総合力で物足りないものがあり、
☆ を付ける評価には至りませんでした。そういったこともあり、育成会議でも4巡目の指名となったのでしょう。
そんな佐藤投手ですが、二軍では
17試合に登板して 7勝5敗 防 3.50 と、大卒ルーキーとしては可も不可もなしといった内容でした。それでも育成4位での指名を考えれば、先発の一角を任されたことは評価できます。
もう少し成績を細かくみていると、87回1/3イニングで83安打。被安打率は95.0%とやや高めです。二軍での被安打率の目安は、80%台で一軍を意識でき、70%台で圧倒できるぐらいだと、一軍定着を狙えます。そういった意味では、やはり球威・球速・決め手不足で、やや二軍の打者相手でも苦しかったのが伺えます。
四死球は41個であり、四死球率は 46.9% とこれも多め。四死球率の目安は、二軍では投球回数の1/3(33.3%)以下であり、三振が多くとれる選手ならば40%ぐらいまでは許容範囲でしょうか。
その奪三振は58個であり、0.66個と極めて平凡。先発での1イニングあたりの奪三振は、0.8個以上が目安であり、決め手不足であることを露呈しました。
全てのファクターで力不足であり、防御率も 3.50 と、平均的な数字に留まったのも致し方なかったでしょう。しかし、2年目はオープン戦での無失点などが続き、支配下登録を勝ち取りました。
こと一年目に関しては、力不足を露呈していたので、ほぼ想定内の内容でした。そのため、一年目を振り返ると、可も不可もなしといった感じでした。しかし、先発を任されてきた経験が、2年目に生きたようです。今後、一軍でどのぐらいやれそうなのか気になります。
蔵の印象:△(一年目の経験があとに生きた)

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