「2015年ルーキー回顧113 渡辺 勝(東海大)外野手」
状況説明
渡辺 勝(中日育成6位)右翼 (東海大出身)
蔵の入団前評価:指名見送り
塁間3.9秒台の俊足を武器にする選手ですが、守備・肩などにあまり良さはなく、打撃もかなり癖のある選手でした。ただし小柄ですが、マインド的にはプロ向きの選手だと高校時代からみていました。
そんな渡辺選手の1年目は、一軍出場はなし。しかし2軍では、
65試合(170打席) 1本 21打点 8盗塁(4失敗) 打率.275厘 という成績を残します。育成6位での指名を考えれば、悪くない成績です。
170打席は、三軍制がなくプロアマ交流戦もそれほど多くない中日ですが、こんなものでしょう。自慢の走力が、8盗塁で成功率66.7%というのは足を売りにする選手としては少し物足りません。外野手として48試合で2失策・守備率.986厘はやはりこの手のタイプにしては守備がイマイチなのは気になります。大卒野手の1年目としては、打率2割5分越えしているところは合格点だと言えます。
数字をもう少し詳しく見てみると、142打数で19三振ということで三振比率は13.3%。これは、一軍を意識するのであれば20%以下。特に15%を切っているようだと、振ったバットがかなりの割合でボールを捉えることができており、コンタクト能力に優れていることがわかります。
一方で四死球は18個であり、四死球比率は12.7%。こちらは、10%を越えているようだと優秀で、ボールを見極められる眼を持っている可能性が高まります。コンタクト能力・四死球比率ともに一軍を意識できる可能性を秘めており、1年目から.275厘の成績を残せたのも頷けます。
ただし気になるのは、2年目の今年はここまで21試合に出場し、打率.138厘と絶不調になっていること。これではせっかく1年目は対応できたのに、上積みの跡が全く見られないことは深刻だと言わざるえない。ことルーキーイヤーに限ってみれば、育成6位での入団、大卒ルーキーということでも、合格点の与えられる1年目だったのではないのだろうか。
蔵の印象:◯ (上積みが期待されていただけに心配)

7