インディーズの小さなシーンで、「これ聴くんだったらあの有名なやつを聴く方がいい」と思わされる演奏者をたまたま目にしてしまうと、すっっっっごく虚しい気持ちになる。パッケージングの仕方を知ってさえいれば誰でも「売れてる音楽みたいの」が作れる環境、なのだろう今は。しかしそんなのはホームパーティーか学園祭だけにして欲しい。つまらないもの。
オリジナリティというと胡散臭いが、自分だからやれることがある、という自負がなくてただそれらしくして満足してお友達がそれを応援している、というのをその他大勢に晒すのはあまりにもダサい。しかし自己表現自己表現しすぎなのもやだ。だいたい、知らない人の心の苦しみを原液で飲まされたって気持ちよくないからね。
インディーズだからこそ、その辺きっちり考えてやるべきだと思う。
とゆうかわたしもそういうものを見てしまうのをそろそろ避けたいよ。そこから糧にできることはあんまりないと学習しているからな。まあ、「身体がつらい時にこそ魂は高速で踊っている」と思い込んで、自分をごまかす術は身につけた。
田舎者のいやしさで極端なものを求め過ぎて、フツーっぽいものの中の特異性や良さを嗅ぎ分けられないって部分はあるけれども。
あ、で、大学の後輩のバンド「鼻ホームランの森」はおもしろかった。もっとハードコアみたいのかと思ってたら、しっかりした歌モノで。後輩というのはギターボーカルの山下健太くんなのだが、健太くんのどことなくおじいちゃんぽいところ、そして三つ子の魂のチャゲアス感が遺憾なく発揮されていた。たぶん健太くんはわたしよりチャゲアスが好きだ。