中国で日本の新幹線はどうして人身事故をこれまで一度も起こしていないのかが話題になっているらしい。
自動運転制御システムとか、入念な定期点検とか、いろいろ指摘はされているが、ワタクシなんぞからすれば、新幹線が開業する1964年の少し前、国鉄は三河島事故と鶴見事故でたくさんの死者をだしたことが大きいのではないかと思ってしまうのである。
おそらく二年連続の大事故のあと、相当な安全対策が取られていただろうし、自動制御システムで少しでもおかしなところがあれば、運転が止まるようにした。
新幹線はすぐ止まることでクレームを受けることはあっても、事故で人が死ぬことだけは避けようという気持ちが組織に広まっていたということだと思う。
だから、その臆病なぐらいの安全対策を怠ったとき、一瞬の気の緩みが福知山線事故のような大事故を引き起こす。
JR西日本が、私鉄との競争にとらわれ、運転手に無理なダイアを強要していたうえに、自動制御システム導入をケチっていたことなどが原因になった。「日勤教育」なんていう話もあったっけ。
要するに、安全システムを導入するということもあるけれど、「安全神話」を作らずに、事故は起こり得るものだと考えておくことが大切だということだろう。
しかし、ワタクシは三河島事故とか鶴見事故のニュースを記憶していると思うのだが、考えてみれば当時ワタクシは幼稚園児のはずである。あの記憶はホントなんだろうか?それとも後になってテレビで見たのを覚えているだけだろうか?
たしかに白黒テレビの鮮やかな記憶があるんだけど。

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