首相官邸前の「大飯原発再稼働反対デモ」に参加したある人の感想によると、
「前回は4万5千人ということでしたが、今日はそれとは比較にならないほどの参加者で主催者発表20万人ということでした。7時半頃は首相官邸前の全車道を人が占拠して、車は通れなくなりました。
「この勢いで、このまま首相官邸へ突入かと思いましたが、7時45分頃、主催者から、あまりにも抗議する人が多いという理由で、突然デモの終了が伝えられ、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
「突然の終了に対しては批判もありましたが、今後も抗議行動を継続することを考えると、これ以上はやむを得ないという判断で、終えていく人もいたようです。抗議行動は成功だったのでしょうが、最後が何かスッキリしないものを感じました。」
この感想に対する別の人の反応。
「首相官邸への突入など無責任な言い方は避けるべきではないか。引き続きの行動を組む必要があるわけだから、弾圧を避けることが重要だと思う。あの場所での抗議行動は、午後6時から午後8時までということで、主催者が警察とも折衝してようやくつくってきた行動。来週も参加して、大きく成功させることが大事。」
なんだか、60年安保闘争のときの「国会突入」論者対「お焼香デモ」派の論争みたいな話ですが、まあ今回は首相官邸突入はなくて正解だったろう。
まあワタクシも主催者側の判断は妥当だと思います。安易に「突入」なんてしたら、もうあのあたりでの街頭行動はこれから一切禁止になるでしょうから。
しかしながら、警戒すべきは60年安保闘争のときのように、6.15を経て新安保条約「自然成立」を経て、敗北とか挫折ということがやたらと喧伝されるようになり、やがて岸退陣、池田内閣誕生・高度経済成長で人々の関心は急速に「安保」から離れていった、あの流れでしょう。
たぶん、7月1日に大飯原発再稼働はされるんでしょう。(まあ運転ミスとか突発的事故で原発再稼働が『挫折』する可能性も否定はできませんが)。
それを今回の「デモ」(というか街頭抗議行動?)に参加した人たちは、挫折とか敗北などという言葉にダマされて「総括」してしまうのでしょうか?それこそがホントの敗北だとワタクシは思いますが。
あのとき、「挫折」だの「敗北」だのを喧伝した元詩人などは、その後、本土の米軍基地の機能が沖縄に集中し、今日の大問題になっていることの「A級戦犯」のように思いますけど・・・。

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