所得が低い貧困層ほど、肥満の人が多い。
ニュージーランドでもそうだったが、おそらくアメリカなんかもそうだろう。
ファーストフードなど、脂肪分過多の食事が結果的に値段が安いから、毎日食べることになるからだ。野菜よりも、肉が多くなる。なぜなら、肉は安価に入手しやすい。
アメリカの大規模畜産経営(CAFO)では、数千という牛や豚が狭い建物の中に、身動きできないほどに詰め込まれ、穀物がエサとして与えられ、糞尿はその場で垂れ流し。
病気予防のために大量の抗生物質が投与され、成長促進剤も使われる。
トウモロコシや大豆などの単一作物栽培、CAFOを経て、巨大企業が寡占支配する食肉処理業や食品業へと至るのがアメリカの食品産業のシステムであり、これが、安い肉を供給する。
格差社会を維持し、人々の不満を押さえつけるためには、この安価な食品供給システムは欠かせない。
しかしながら、大量の薬品投与は抗生物質に耐性がある細菌を生み出す。さらに言えば、大量の糞尿が周囲の環境を悪化させ、地下水の汚染を招く。建物内の温度を管理するために、電力、石油やガスの消費が欠かせない。
放射能汚染もさることながら、そのような環境で生産された食肉を毎日食べ続けることの健康への影響はどうなのだろうか。
いやとにかく、格差社会への疑問や不満を顕在化させないためには、大規模化された農業や畜産業の生産される食品によって、人々を太らせ、黙らせておくのがいちばんということなのかもしれない

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