首相公選論を最初に言い出したのは中曽根康弘サンだった。1960年代のことだったようだ。
最近では2005年に自民党が新憲法草案を出すまえに検討されたらしいが、結局採用されなかった。
90年代に首相公選を導入したイスラエルに行って調査したら、「やめといたほうがいいよ」と言われたらしい。選ばれた首相の与党が議会では多数が取れなくて、混乱が続いたからだという。
自民党が憲法改正案で首相公選をやろうと思ったのは、たぶん小泉サンの個人的な人気を利用しようとしたからだろう。国民的人気があると見込んで首相にした安倍総理が撃沈されてしまったら、急に首相公選論は下火になった。
まあ中曽根サンが首相公選論を言い出したのも、自分が自民党の中で非主流派の小派閥にいたことが理由だったのだろう。首相公選なら、「国民的人気」がある自分にも首相になれるチャンスが巡って来ると?
だいたい、たとえばもし社民党とか共産党のような小政党に国民的人気がある人がいれば、絶対に首相公選論なんていう話は出ないに違いない。
かつて1967年に東京都知事に美濃部亮吉さんが、社会党(当時)、共産党の推薦だけで当選したけれど、そうしたら中曽根サンは急に首相公選は言わなくなった。
もう首相公選論なんて出てこないだろうと思ったら、最近、日本維新の会が憲法を改正して首相公選にしようなんて言い出している・・・・。

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