朝日ニュースターというCS放送局は、以前は朝日新聞直轄の会社だったのだが、朝日新聞が赤字経営になったのを機に、テレビ朝日に売却された。その結果、面白い報道番組などがほとんど姿を消して、西武ライオンズの試合を中継する局に変貌した。
この局で以前、政府の毎日の記者会見をそのまま流していた番組があった。
官房長官なんかの会見のとき、話声の背後で画面からやたらとパチパチいう音が聞こえた。
最初はカメラのフラッシュの音かと思ったが、それにして官房長官会見なんて毎日朝夕やっているんだし、顔写真がそんなに必要なはずないから変だなとおもっていた。
いやあれは、新聞各社の記者がパソコンのキーボードをたたいている音だということにしばらくして気が付いた。
え?官房長官が話していることをみんなでパソコンに打ち込んでるの?なんで?
あとで、あのような記者クラブ主催の記者会見に出ている記者たちは、書きとったことを会社にいる先輩記者に送信して、それをもとに原稿がまとめられるらしいと言う話を聞いた。
なんだ、記者クラブにいる各社の記者は、たんなるパソコン早打ち競争をしているだけなのかとなんだか興ざめした気分になった。
それじゃあ、パソコンに聞いたことを打ち込むことに気を取られて、大臣に気の利いた質問する余裕もないのは当たり前かな、と思ったりした。
どうりで、ああいう記者クラブにいる記者の質問って総じて、くだらない、中身のないものが多い筈だと感じた次第。
あれじゃあ、官房長官が「ただちに健康に影響はありません」といったら、「じゃあ10年後に影響はあるんですか」ぐらい切り返すことができる人がいなかったのも仕方ないのか。
せっかく偏差値の高い大学かなんか出て、難しい入社試験を経た人たちが、あんなことしてたらたちまちバカになるのもしょうがないなあ、と思ったりして・・・。

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