安倍総理は集団的自衛権行使のための憲法解釈変更を行ったとき、おじさんの思いを実現しましたねといわれて、満面の笑みであったという。
総理にとって、日米関係を対等にするもののシンボルが集団的自衛権である。集団的自衛権行使を現実化することが、日米の関係を対等にするという「信仰」に取り憑かれている。
それはおじいさんの悔しい思いを晴らすという構図は、彼の心のトラウマ(心的外傷)の問題である。
「しかし、心の問題を公共圏に持ち出すことは禁じ手だ。公共圏で交わされるべきは合理的な議論なのだ。政治は公共圏の最たるものである。そこに一国の首相が心の問題を持ち込んだのだ。左派、リベラル派の有識者がメディアを通じ、理性の言葉で集団的自衛権に反対しても、安倍首相に届かないのは当然だ。」(「創価学会と平和主義」佐藤優 朝日新書 P40-1)

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