東証、一時年初来高値更新 新政権への期待広がる
衆院選の民主党圧勝を受けた週明け31日午前の東京株式市場は、新政権の政策への期待から幅広い業種に買い注文が広がり、ほぼ全面高となった。日経平均株価(225種)は大幅続伸して始まり、一時、前週末終値比232円高の1万0767円まで上昇。取引時間中の年初来高値を3営業日ぶりに更新した。
午前9時15分現在は、196円78銭高の1万0730円92銭。全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も15・97ポイント高の985・28。
政権交代によって衆参の「ねじれ現象」が解消し、政策運営がスムーズに進むとの期待感が広がった。政治改革への期待から外国人投資家の買いも広がったとの指摘もあった。取引開始前に発表された7月の鉱工業生産指数が市場予想を上回ったことも支えになった。(共同)
民主党が勝つと、株価が下がるとか言っていた人がいました。どうもそれは、デマの類だったようです。日米関係が悪くなると言っていた人がいました。
しかし、アメリカに限らず他の国も、日本もようやく選挙によって政権交代が起こる「普通の国」になったと思うに違いありません。
私の今は亡き父も母も、選挙のたびに、「日本の選挙は、結局最後は自民党が政権を維持するんだから、つまらないねえ」とよく言っていました。「自民党が野党になる日」がもう少し早く来ていれば、二人とも長生きしたかもしれません。
民主党の政権担当能力がどうだ、とか、小沢さんの影響力が強まるとかいう人がいますが、結局政権交代の決め手になったのは、「あんな自民党でも政権が担当できるんだから、民主党でも大丈夫だろう」と思わせるような出来事が、このところ頻発していたということでしょう。
むしろ日本政治にとって心配なことは、自民党が野党でいることに耐えられるかどうかということです。
民主党の党内は考え方がバラバラだと言われていましたが、政権が近くになるにつれて、結束力は増して来ました。いろいろ主張は違っても、遠い将来はともかくとして、さしあたってのやるべきことは何かを考えてまとまっていくほうが得であるとみんなが考えるようになるからです。
野党としての自民党は、その点の結束力にむしろ心配が付きまといます。
もしも野党の自民党が、親米・反中・反韓国、憲法改正などで、観念的な右寄りイデオロギー色で純化するような傾向が出てきて、党内の異論を排除するような傾向に陥るかもしれません。そうなれば、結局まとまりはあるが、比較的小さなイデオロギー政党への道を歩むことになるかもしれません。
全般的な自民党苦戦のなかで、安倍晋三サンなどは早々に当選したようですし、彼などは自民党を彼なりの「保守の理念」で固めようとするのではないかと思います。
下手な「理念」など持たないで、時代の変化に合わせた柔軟性があるのがかつての「保守」のいい所だったと思うのですが、どうも貧すれば鈍するになりそうな気がして怖いですねえ。
自民党がネット右翼的・イデオロギー政党と化することで、民主党がいつの間にか「万年与党化」するなんていうことには、まさかならないでしょうね?

0