2018/11/15 | 投稿者: 中田雅喜

まだまだ「新千歳国際アニメーション映画祭」は続く。

11月4日(日)夜。
夕食後、「長編コンペティション」の『This Magnificent Cake!』を観た。
これは・・・素晴らしい! アニメとして、芸術作品として。素晴らしすぎて最終日にもう一回観た。(感想は後日)。
上映後に監督御本人のメイキング・トークがあって、ぜひとも聴きたかったのだが、裏番組が「ウゴウゴルーガ」のトークイベントだったww
涙を呑んで関係者で満員のホールを「すみません!すみません!」とかき分け、トークイベント会場に向かう。

〇福原伸治「ウゴウゴルーガの時代」一時間ほどのトーク。
1992年から始まった「ウゴウゴルーガ」の意味など、映像を紹介しながら当時のディレクター(?)の福原氏が語る。
親子三人、リアルタイムで見ていたので懐かしかった。しかしイベント会場はウゴウゴを伝説レベルで聞いてたような世代の人も多かった。
福原氏の話によると、バーチャルな背景をライブで取り入れたのは「ウゴウゴルーガ」が初めてだったようだ。
当時はTVの規制も緩かったので、やったもん勝ちのライブで様々な実験が出来たそうな。皇居の外周路を(無許可で)ミカン星人コスチュームで走ったとか、板橋美術館とのデジタルお絵かき中継やったとか。私は全部しっかり見ていた。
しかし観ていた側としては、バーチャルを新しいと感じるより、「あにき」や「プリプリ博士」などのキャラや歌が面白かった。
失敗談は、「共産党という悪の組織が・・・」と言って共産党から抗議が来たとか、「金丸辞めろ!」と言って自民党からお叱りを受けたとか、始末書をいっぱい書いたとかwww 
楽しいトークだった。
クリックすると元のサイズで表示します
「ウゴウゴルーガ」公式サイトはこちら。http://www.ugougo.cc/


さて、11月5日(月)は映画祭の最終日。
さすがに列に並ぶの疲れてきた。来年は必ず椅子を頼む!

昼、「ミュージックアニメーション・コンペティション」を観る。
12作品が上映された。面白いものもあるが、わざわざ音楽が効果的か?もしくは音楽を引き立てているか?と訊かれると、そうでもなかった。どんな音や曲が付いてもOKな作品多し。
また歌詞の日本語訳も全ての作品に付いてなかったので、投票するにしても歌詞とアニメが合っているかどうかも分からない。
「インターナショナルコンペティション4」で上映された『秋アニトニオ・ヴィバルディ「四季」より』のほうが、よほど音楽とマッチしていた。なんでミュージックのコンペティションに分類されなかったのか?

〇『水曜日のカンパネラ。見ざる言わざる聞かざる』(2018/ぬQ)−−−日本。2分。
まさに「みんなのうた」状態の楽しいアニメ。もちろん歌とピッタリだ。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『秋アニトニオ・ヴィバルディ「四季」より』(2017/和田淳)−−−日本。11分。
オーケストラ演奏の「四季」にピッタリなアニメ。
キモカワイイな絵柄で、収穫祭なのか食べ放題の人間や、人間に狩られる動物たちが描かれる。
小動物が殺されるシーンで終わるので、「なんか社会批判?」と後味良くないが、まあ分かりやすい作品。
クリックすると元のサイズで表示します


新千歳、本当に盛沢山すぎて見きれない。
いよいよ最後の最後は大傑作『This Magnificent Cake!』の紹介だ!(続く!)
0

2018/11/14 | 投稿者: 中田雅喜

11月4日(日)。「新千歳空港国際アニメーション映画祭 2018」三日目。午後。
すべてが傑作というわけではない。
何でこれが?と首をかしげるものも多い。大傑作もあるが半世紀前の素人の作品のようなものなど、プロからアマまで玉石混合だ。
昼食後、午後からは「北海道現代アニメーション総進撃!2018」を観る。これは・・・完全に地元のためのコーナーなので無料にしてほしかった。
短編一本のみ紹介する。

〇『ジョウロの交信』(2018/塩田茉莉衣)――― 日本。5分。
二つのジョウロのコミュニケーション。
遠く離れていても友達でいようね・・・という、ほのぼの系。好感度高し。
クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します


夕方からは「ベスト・オブ・ファントーシュ」で、ファントーシュ国際アニメ映画祭の優秀作品を上映。
さすがにどの作品も楽しめた。七作品のなかから好みの三作品を紹介する。

〇『The Cannonball Woman』(2017/Albertine Zullo, David Toutevoix)−−−スイス、フランス、カナダ。15分。
大砲で飛ばされるロケット娘である。海外では女性が飛ぶのが一般的なのだろうか?
お話は−−、
【ロケットで飛ばされる娘が、ちょい年をくってきて、興行の相棒である彼と上手く行かなくなってくる。
ある日、ロケット娘は帰ってこなくなる。彼は彼で新しいロケット娘と組み始めるが・・・】
おフランスらしい大人の男と女の関係。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『Wildebeest』(2017/Nicolas Keppens, Matthias Phlips)−−−ベルギー。19分。
倦怠期の夫婦のお話−−、
【すっかり中年太りして女性としての魅力も無くなった妻は、ある日を境に「象」にこだわりだす。グッズも象、ケーキも象。
夫は妻の希望を叶えるためにアフリカに連れていくが、ツアーに置いて行かれる羽目になる。夫婦の奇妙なサバンナでの道行。だからと言って衣服を脱いでも象にはなれない。】
夫への愛情は枯渇し、すっかり外見も価値観も変わってしまったのに、夫は妻を捨てられない。妻は一人では何も出来ないくせに夫を憎んでいる。
共感はできるが・・・こういうリアルすぎるアニメは日本人には作れないね。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『Five Minutes to the Sea』(2018/Natalia Mirzoyan)−−−ロシア。7分。
海水浴場で女の子が母親に「5分休みなさい」と無理やり海から引き揚げられる。少女は時計を見ながら海に入るのを我慢している。
その5分間の海水浴場の人々のスケッチ。
こういう日常の一コマを切り取ったアニメは好きだなあ。
クリックすると元のサイズで表示します

立体アリ、平面アリ、実写との合成アリなどで、表現もテーマも「大人だなあ」と感じた。
比べると、日本人の表現は愛や理想に偏っていて、子供っぽいかも?
(続く!)
0

2018/11/13 | 投稿者: 中田雅喜

11月4日(日)。「新千歳空港国際アニメーション映画祭 2018」三日目。
午前中に長編コンペティション『The Breadwinner』を鑑賞。


〇『The Breadwinner』(2017/Nora Twomey)――アイルランド、カナダ、ルクセンブルク。93分。
原作はデボラ・エリスの児童書「生きのびるために」。(有名な作品らしく、図書館にあった)
『FUNAN』と同じく、独裁軍事政権下で引き裂かれた家族の苦悩を描いている。だが、やはりこの作品にも名指しで政権を批判するような政治的な場面は無い。
物語は−−−、
【タリバン政権下のアフガニスタン。
女性は教育も仕事も取り上げられて家の中に閉じ込められる。男性同伴でなければ外出すら出来ない。
父親を兵士に連れ去られた少女は、母親と姉と幼い弟を飢えから救うため、髪を切って少年の姿になり働き出す。
ワイロのための金を貯め、戦火をくぐって刑務所に入れられた父親に会いに行く。しかし刑務所内では囚人たちが次々と処刑されているところだった・・・】

少女の個人営業はなんと「代書屋」なので、教育がいかに大切かを実感させられる。
戦争と女性差別問題という難しいテーマの作品を子供達にも見せるためか、アニメでは原作には無い伝説風の物語が絡めてある。伝説部分は『ブレンダンとケルズの秘密』調でデザインも美しい。
実際この酷い現実の中では、伝説(ファンタジー)でも唱えてないと少女の心は耐えられないのだろう。ただ、いまいち伝説と現実のシンクロ度が薄い気がした。
伝説を絡めたことと御都合主義的なハッピーエンドは原作の力強さを殺いでしまっているが、勇敢な少女の冒険譚として幅広い層に受け入れられる商業作品になっている。
クリックすると元のサイズで表示します
同じく男装している親友と。生きのびて20年後の再会を約束する。
クリックすると元のサイズで表示します
日本語訳付きDVDが出てほしい。
(新千歳国際アニメーション映画祭はまだまだ続く!)
0

2018/11/11 | 投稿者: 中田雅喜

11月3日(土)。「新千歳空港国際アニメーション映画祭 2018」二日目。
午前中は札幌市内で北大を散策。昼食後、新千歳空港までダッシュで向かったのだが・・・「MYUプロダクション特集」は満員御礼で入れなかった。
しかたなく同じ4階にある温泉場でゆっくり汗を流した後、オアシス・パークでトークイベントを聴く。これは無料で立ち見もOK。

〇ゲスト・トーク「ゲームアートという奇妙なゲームについて」谷口暁彦。一時間ほどのトーク。
64マリオからだったか(もちろん私も購入してしこたま遊んだが)このマリオはコントローラーをそのまま放ったらかしにしておくと、退屈してだらだら始め、居眠りしてしまうようになった。
谷口氏は、ここからゲーム内のキャラと人間の関係を考えるようになったとか。
ゲーム内をコントロールしているつもりが、ゲーム内のキャラがこっちを見張っているとしたら・・・。ゲームの中と外との関係等々。
この谷口氏の実験アニメゲーム(?)を実際にプレイできるコーナーが二階に設置してあったが、椅子が置いてないので誰も触ってなかった。「椅子は?」と要求しても出てこなかったので、私もスルーした。
この映画祭は全般的に高齢者や身障者に対する配慮が乏しいのが残念。


夕食後は「インターナショナルコンペティション4」を観る。
短編が7本上映された中で、印象に残った三本を紹介。

〇『The Backward Astronomer』(2018/Jacob Neison)−−アメリカ。10分。
描きたいところ、もしくは感じられる部分だけ描いてあるような・・・そんな宇野亜喜良のイラストタッチのような絵柄。
“お金持ち”のハイソな青年がハイソな彼女と付き合ってはいるが、何か物足りなく感じて自分だけの幻想の世界に浸る様を描いている。
金持ちというのもおそらく幻想だろう。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『Death of a Father』(2017/Somnath Pal)−−インド。10分。
普段話もしないし看病もしたこともないくせに、男というモノは父親が死ぬといきなり一大事が起こったように衝撃を受けてあれこれ人生を精算し出す。
この物語では母親と一緒に父親の年金を受け取りに行って初めて現実を直視するという・・・。女から見ればいい気なもんだ。
東京のアニメフェスでもそうだったが、《死んだ親父ネタ》は男性全般に受けるようだ。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『I'm Going Out for Cigarettes』(2018/Osman Cerfon)−−フランス。14分。
物語は―――、
【下層のアパート。どうやら少年にはヤク中かアル中の親父が居たようだ。
タバコを買いに行くように、ふらっとある日出て行ったのか、それとも“よく分からない居候”としてまだ元妻に依存しているのか? 
それとも部屋の中に現れる謎の男たちは少年の幻想なのかも知れない。
家庭内では父親のことは一切話されない。けれどある日父親の写真を見つけた少年は母親と姉を置いて《ちょっとタバコを買いに行くように》家を出てくのだった・・・。】
これも親父ネタだが、上記の話より共感できた。日々の生活が描かれているせいだろうか?
私はこれに一票入れた。
クリックすると元のサイズで表示します

二日目はこれで終了。
北大が広すぎて10キロ以上歩いたので足が痛くて・・・ホテルに帰る。
(アニメフェスはまだまだ続く!)
0

2018/11/8 | 投稿者: 中田雅喜

11月2日(金)。「新千歳空港国際アニメーション映画祭 2018」一日目。夜。
晩御飯を食べた後は長編コンペティション『FUNAN』を鑑賞。
上映後にスタッフの女の子が、「面白かったですか?」と訊いたので、「面白いというより、よくこの作品を作ったなと感心した」と答えた。
長編には一般客は投票できない。だが、票を入れたかった。


〇『FUNAN』(2017/Denis DO)−−ベルギー・カンボジア・フランス・ルクセンブルグ。84分。
これが世界の現実なのか・・・。もしこれがアニメでなくて実写なら、悲惨で残酷すぎる。
もちろんアニメでも、処刑シーンや暴行略奪シーンはすべてカットしてあり、観客の想像に任せるよう演出してあったが・・・。
物語は−−−、
【クメール・ルージュ政権下のカンボジアにおける村人たちの苦悩を描く。
1975年春。カンボジアの村で平和に暮らしていた若夫婦の一家は、独裁政権に突然村を追われる。資本主義の象徴である一切の家財や資産を取り上げられ、「平等」という名のもとに奴隷並みの集団農作業を強いられる。
親子は引き離されて、子供は独裁政権の洗脳教育を受ける。逃げ出せば射殺されて、逆らえば拷問を受ける。
幼い息子を取られた若い母親は過酷な農作業に何年も耐え抜いたが、ついに子供を奪い返すべく夫とともに脱走する。一家三人でタイの国境が見えたとき、銃声が響いた・・・】
「心は折れない」とか「魂だけは失われない」という言葉は、行動が全てである。悲惨な状況でも人間″であろうとする強い意志が描かれている。

この作品の良いところの一つは、ポル・ポトが悪いとか共産主義は悪魔だとか、そういう政治批判する発言が一切されてないことだ。
一つの家族が、ただただ平和だった日常を独裁政権によりすべて奪われた。親戚は体制側に付き、友は裏切る。その圧政と暴力の中で生き延びようとしたこと−−。
よくこれを作った。立派な作品だ。

クリックすると元のサイズで表示します
子供たちは親から引き離されて洗脳教育を受け、次第に心が死んでいく・・・
クリックすると元のサイズで表示します
いまホンジェラスからアメリカに向かっている人たちとは違う。(米兵に向かって子供を盾にしてるよね)
隣国に命からがら逃げてくるのならともかく、メキシコを「ちょっと通らせてね〜」って素通りでアメリカに向かうのだから(おそらく政治的な支援者が居るのだろうが)彼らには共感も同情もできない。
『FUNAN』はそんな不法移民とは訳が違う、命がけの物語だ。
しかし、たとえこれが「アヌシー映画祭グランプリ作品」でも、通し券を買っていなければ見る機会は無かったろう。
やはりアニメ映画祭は行くべきだ。(続く!)
0

2018/11/7 | 投稿者: 中田雅喜

11月2日(金)。「新千歳空港国際アニメーション映画祭 2018」一日目。
午後から関係者のみの開会式と「インターナショナルコンペティション1」の上映。入場時に投票用紙を貰う。
それぞれに楽しめる6作品が上映された。その中から私的に印象に残ったものを三作紹介。


〇『The Burden』(2017/Niki Lindroth von Bahr)−−スウェーデン。14分。
このアニメ映画祭のオープニング上映だけあって、「ああ、このレベルがわんさか観られるのなら新千歳まで来てよかった!」と思える作品。
ドライブインとモーテルの客とスタッフが孤独について語り、唄って踊る。
いま資料を観たら14分もあった。短く感じた。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『タンポポとリボン』(2018/若井麻奈美)−−日本。7分。
私はこれに投票した。
リボンはふざけて解けてはタンポポに結んでもらう。二人のじゃれつく様子で、友情や甘えや愛や老いを一息に語る。
一片の詩か童話のよう。たいへん好感度が高い作品。心に遺った。
クリックすると元のサイズで表示します


〇『America』(2018/Nadav Arbel)−−イスラエル。15分。
そんなにアメリカに憧れるか?と、京女の私は思うのだが―――。
おそらく第三世界にとってはアメリカは夢の国なのだろう。だから不法移民が押し寄せる。そんな現実が普通にあるのだと教えてくれる。
物語は――、
【アメリカに行けば女性も華やかに生きることができ、子供も将来が安定する―――と、夢見る若い母親。夫はアメリカに出稼ぎに行ってるようで、金がたまったらアメリカに呼んでもらえと期待している。
一方、父親不在の息子のほうはアメリカなど眼中になく、常に地元のカッコイイ男たちを夢想している・・・。】
アメリカからの電話を受け取りに行くだけなのに「ハレ」の日のようにドレスに着替える母親。こういう国際的なアニメフェスは、私たちが知らない世界の様々な感情を見せてくれる。
そしてそれは実写の人間でなく絵や人形で語られるので、よけいに感情が凝縮されてダイレクトに伝わって来るのだ。
クリックすると元のサイズで表示します


このあと長編の『FUNAN』を見て、「学生コンペティション」をちょっと覗いてから(これも全部観たかったが)1階のバスターミナルへ。
一日目終了。シャトルバスで千歳市のホテルへ向かう。
空港内は上着を脱ぐくらい暑かったが、さすがに屋外では息が白い。ピリッとした寒さと清浄な北海道の空気を感じさせられた。
(続く!)
0

2018/11/6 | 投稿者: 中田雅喜

「新千歳空港国際アニメーション映画祭 2018」に行ってきました!
http://airport-anifes.jp/
クリックすると元のサイズで表示します

羽田から新千歳まで飛んで行って、11月2日〜5日まで、たっぷりアニメを楽しみました。
新千歳空港ターミナルビル内のシアターは3ホールあって、3つのシアターがそれぞれ入替制で別々の作品を上映。また無料スペースではイベントやトークショーが行われるという盛りだくさんな内容でした。
会場はもう満員御礼の大盛況で−−−、
一本観たら次のシアターの列に並び、一時間ほど立ちっぱなしで待って入場して映画鑑賞。そしてまたすぐ別のシアターの列に並ぶ。並ばないと満員で入れないくなってしまうという・・・(整理券を出せよ!)還暦過ぎには過酷な四日間でした。
お客さんは千歳市や道内の若い方が多かったので気にならないようでしたが、来年からは高齢者と身障者には椅子を出すようにとスタッフの方に言っておきました。

このターミナルビル内には飲食店も温泉もホテルも土産物屋も数多くあるので常に賑やか。スープカレーはとても美味しかった。御多分に漏れず「白い恋人」のお菓子も買いました。
ただスーパーやコンビニが無いので安い日用品も買えずに四日間で大散財しました。(1階のバスの待合フロアにキオスクレベルのローソンが一か所だけあるが、遠い!4階のシアターから往復30分!)

アニメの内容はピンキリの玉石混合で、古臭い素人の実験アニメのようなものから、世界最高峰の芸術性の高い作品までバラエティーに富んでました。
また短編作品に限り観客が投票するシステムなので(それが良いか悪いかはともかく)そのぶん観客も真剣に見たことでしょう。
四日間シアターに通っても全部見きれないし、見逃した良作もかなりあるので残念でした。

あまりにも素晴らしいアニメたちを一度に観たので、もう頭がぐちゃぐちゃ!
明日から少しずつ感想を書いていきます。

クリックすると元のサイズで表示します
便利っちゃー便利だけど、広すぎて疲れる新千歳空港ターミナルビル。
0

2018/10/31 | 投稿者: 中田雅喜

調布市教育会館での「ホームムービーの日2018調布」の上映会続き。


〇『「我が家の四季」撮影風景』(1959年ごろ)−−撮影者、提供者:芸術映画プロダクション。撮影者:上村氏。8ミリ。モノクロ。15分。
名古屋の企業PR映画『我が家の四季』の撮影風景。出演者は素人ではなく俳優。企業映画なので一般公開はされていない。
世田谷では屋内のセットを組んで撮影し、名古屋では屋外で農村の風景を撮っている。高い櫓を組んで、クレーン撮影もしている。本編撮影のキャメラは16ミリのネジ回し式のもので、ネジを巻いている場面も映っている。これは2分も続けて撮影できない。同時期の宣行社の作品『ジャガーの眼』などもネジ回し式16ミリで撮られたので驚いたことがあるが、当時ネジ式は一般的だったのかも?
オリンピック前の50年代はまだ牛を使っての農耕作業をしていた。女優さんは紬の着物にモンペ姿だ。こういう生活全般を機械化しましょうというPR映画。


〇『二子玉川園』(1970年ごろ)−−撮影者、提供者:小黒氏。8ミリ。モノクロ。5分。
失われた地域の記録。東急電安調布線に二子玉川園という遊園地があった。電車の路線に遊園地を建てるのは昔の常識だったようだ。いま遊園地跡はショッピングセンターになっている。
子供達が廻るカップに載っている様子など。世田谷の庶民の風景。


―――以上で第一部終了。休憩の後、第二部。
個人のフィルムが少なったので、企業や行政機関のフィルムも上映。
【第二部・調布の映像史料】(すべてDVD上映)

〇『多摩川川原遊園 京王閣』(1930年)−−撮影者:阿部氏。16ミリ。モノクロ。2分26秒。
90年前のフィルムなのに大変状態が良い。京王電鉄線に建てられた遊園地で。とてもお洒落な作り。デザインがアールデコ調か?地元の遊園地というより他からわざわざ遊びに来るタイプ。当時としては珍しかったウオーターパークもあり、レビューショーも行われていた。関東の宝塚を目指したようだ。
若い母親が小紋の着物姿で、子供達も半ズボンや可愛いスカートでメリーゴーランドに乗っている様子など、ハイソな感じ。


〇『日活東京撮影所トーキーステージ竣工式』(1935年)−−提供:日活。35ミリ。モノクロ。トーキー。10分。
日活は1935年に白亜のどでかいトーキーステージを建てた。その工事と竣工式の様子。社長はものすごく力の入ったスピーチ。国内だけではなく映画を産業として輸出する気満々。そりゃそうだろ、この頃はまだアメリカだってオールトーキーではなかったのだから。
式典の参加者の顔ぶれは工事関係者がほとんどだった。音響関係の大学教授もスピーチをしたが(これが一番大事なところなのに冒頭の挨拶だけで後はカットされている)
このとき建てられた日活のステージは、いまは前の二棟だけが残っている。


〇『日活撮影所建設始まる(地鎮祭)』(1953年)−−提供:日活。35ミリ。モノクロ。トーキー。3分。
今度は戦後に気を吐く日活。映画産業復興のために日活は撮影所を建てた。その地鎮祭の様子。今も昔も同じように神主さんにお祓いして貰っている。


〇『生きているまち(ダイジェスト)』(1965年)−−制作:調布市。16ミリ。カラー。トーキー。20分。
調布市制10周年記念PR映画(後半10分のみ)。
どんどん近代化されていく調布市発展の流れ。いまも調布駅前は行くたびに人口が増えている感じだ。なにしろ新宿まで20分なのだから。
オリンピック前後に子供がやたら増えて団地がどんどん建てらて、その団地の敷地内に公園、そばに学校や病院が作られていく様子が映っている。


―――以上で今年の調布市HMDは終了。失われてしまった懐かしいものをずいぶんと見せてもらった。
さて、私もフィルムを探さないと。個人だけでなく、区内の企業にも当たってみよう。

調布観光ナビ
https://csa.gr.jp/
クリックすると元のサイズで表示します
1935年当時の日活撮影所。
0

2018/10/28 | 投稿者: 中田雅喜

「ホームムービーの日」の季節がやってきた。
今年も全国10か所以上で家庭に埋もれているフィルムなど持ち寄って上映会が開かれている。
私がHMD世話人をやっている中野区ではなかなかフィルムが集まらない。来年にはなんとか上映会を開きたい。

28日は調布市教育会館で「ホームムービーの日2018調布」の上映会だ。
昨年と同じ会場にはスタッフ関係者とフィルム提供者だけで、十数名ほど。それでもフィルムを発掘し続けることが大事なのだ。徐々に芋づる式に新しいフィルム提供者が現れている。
14:00〜16:00まで12本の上映。撮影者はほとんどが素人。


【第一部・個人のホームムービーいろいろ】

〇『青梅線の旅』(1982年ごろ)−−撮影者、提供者:吉澤氏。8ミリ。カラー。2分10秒。
はじめて8ミリカメラを貰って、とりあえず電車に乗って青梅線の駅を撮ったもの。・・・今現在とあまり変わってない風景ww


〇『8ミリ超特急』(1985年ごろ)−−撮影者、提供者、出演者、総監督:吉澤氏。8ミリ。カラー。3分。
『未知との遭遇』の母船が登場するシーンに刺激を受けて、家庭内でミニチュアを作って母船が登場するSFコントを撮影したもの。ソフトビニールのゴジラのコマドリ撮影もある。


〇『ロワールの古城めぐり』(1974年夏)−−撮影者、提供者:名和氏。8ミリ。カラー。トーキー。13分。
撮影者の名和秋夫氏は調布小型映画協会の会員。荻野茂二氏の8ミリ教室で指導を受けた。名和氏の映像資料コレクションは郷土博物館において整理が進められている。
この映像は、娘の道子さんがフランス留学中、夏休みに家族でフランスの古城巡りをしたもの。ナレーションは道子さんが担当しているが、自作の台本も語りも上手。穏やかで美しいフランスの観光地が紹介されている。
私もちょうど同じ頃、美大の授業で北欧からフランスまで二週間の美術館巡りをしたが、当時は円が180円台だったので高くついた。長期の海外旅行はまだ珍しかった。日本語のバスガイドなど当然なかった。
まだ移民や中国人観光客で溢れていない穏やかなフランスの古城の風景。


〇『馬場にて シャンプー/公園』(1975年ごろ)−−撮影者、提供者:清水氏。8ミリ。カラー。3分。
大島渚の助監督で『指紋押捺拒否』(1984)を撮った在日映画監督呉氏の日常風景。高田馬場の諏訪町に住んでいた頃で、風呂がないので外の洗い場で幼い子供の頭を洗っている。妻と子供達と一緒に諏訪公園で遊んでいるところなど。
1980年代はちょうど私も上京して同じ諏訪町内に住んでいた。同じくボロアパート住まいだったので風呂屋で会っているかも知れない。
しかし、こういう子煩悩で笑顔がはじける日常風景を見ていると、京都の長屋住まいだった在日の人たちが思い出される。貧しかったが賑やかで楽しくて、日本人も朝鮮人も混ざり合って生きていた。
だが「友好」の心は「シャザイシロー!」「バイショウニダー!」と叫ばれ続けて消えていった。いまはすっかり嫌韓が日本全国に蔓延してしまった。残念だが仕方がない。時代の流れだ。
調布市郷土博物館には呉監督の映画機材や資料が展示されている。


〇『下関彦島 老いの森公園』(1960年ごろ)−−撮影者、提供者:十時氏。8ミリ。モノクロ。5分。
山口県下関市の砲台跡の公園。懐かしい“ねんねこ姿”の母子が坂道を登って砲台跡で遊んでいる。おそらく十時氏の妻子なのだろう。海峡には船舶が行き来する様子が映っている。
いまも公園はあるが砲台は残ってない。穏やかな昭和の風景。


〇『航跡 ミクロネシア諸島 ポナペ島付近の航海』(1960年ごろ)−−撮影者、提供者:十時氏。8ミリ。モノクロ。5分。
十時氏は船長で、昨年のHMDでも航海中の映像を提供していただいた。昨年は漁船の様子だったが、今回の映像は貨物船のようだ。当時の船員は全員日本人だった。何処かの国の船とすれ違うと互いに手を振り合っている。


―――等々・・・上映会はまだまだ続く!
クリックすると元のサイズで表示します
0

2018/10/22 | 投稿者: 中田雅喜

フィルムセンター改め京橋の「国立映画アーカイブ」では16〜21日まで毎年恒例の無声映画特集《映画を残す、映画を生かす。無声映画篇》を上映していた。
土曜日は他のイベントに寄ってから行ったのでギリギリだった。もう満席で締め出しか!?と覚悟していたが30%の入り。
あれれ?
生ピアノのライブ付きなのに? DVDにもなってないセシル・デミルなのに?

帰りの電車でチラシを取り出して読んでいたら隣の席のオッサンが、「無声映画ってまだやってるのか?」と唐突に訊いたのでチラシを一枚あげた。
みんな映画アーカイブに行けよ〜!


〇『囁きの合唱』(1918/セシル・B・デミル)−−米映画。無声。復元による染色版。93分。ピアノ伴奏:小林弘人。
生演奏付きで400円。やはり映画はアーカイブで見るに限る。
物語は−−−、
【まったく同情できない男が主人公。
安月給のサラリーマンで、美人妻を働かせて母親の面倒まで見させているのに、俺は給料を運ぶだけの存在か!と妻に怒鳴る。母親に〆られて妻のドレスを買いに行かされるが、ギャンブルで全部スッてしまう。
妻に謝りもせず、金が欲しくて経理をごまかす。それがバレそうになって出奔。水死体を見つけて、その顔をつぶし、服を着せて自分が殺されたように偽装する。しかし逆に殺人犯の疑いをかけられて逃亡者になってしまう。
一方、夫を殺されたと信じた美人妻は秘書として働きだす。有能さを認められて知事と再婚する。二人の間の子供も出来て幸せいっぱいのところに、コジキ同然の変わり果てた姿の元夫が現れて・・・。】

善悪の声が画面に顔になって現れる。それが「囁き」で、常に男の耳元で囁かれるという心理ドラマ仕立てになっている。
物語はお約束通りにサクサク進む。この男ダメだわ〜と思うと本当にダメになるし、献身的な妻に幸せになってほしいと思うと、しっかり再婚する。
一つ一つのシーンを説明しすぎないし、引きが上手い。終盤は彼女の幸せのために一刻も早く男に死んでほしいと願ってしまう。
さすがにセシル・デミルだと感心する。
この5年後にセシル・デミルは『十戒(無声版)』(1923)を撮っている。

クリックすると元のサイズで表示します
夜のシーンは画面が青い染色版。
0

2018/10/11 | 投稿者: 中田雅喜

私は待つのは平気だ。
たいていのマイナー映画は大阪でストップで、京都で見ることができたのは予告編だけ。昔はTSUTAYAも無かったので、来ない映画は予告編を心の中で反芻するしかなかった。
あとはラジオやTVの「淀川長治映画の部屋」で空想したり断片を見て楽しむだけだ。それらの予告編や断片はまだ心の中の〈引き出し〉にしまってある。
楽しみは後に取っておく。
だから私は新作をすぐに見なくても平気なのだ。


〇『火打ち箱 The Tinderbox』(1959)−−原作:アンデルセン。ドイツ映画。78分。
・・・50年待った。
縁日だった。夜の公園に大人も子供も集まっていた。シーツを張っただけのスクリーンで画面は暗かった。やたら青赤が強調されたカラーだった。大きな犬が現れるシーンや扉にバツ印を描くシーンをはっきり覚えている。
しかしタイトルは分からなかった。ネット内でやはり探している人が何人かいて、彼らの思い出話からアンデルセンの「火打ち箱」だと気が付いた。
気づいた後は早かった。フィルムセンターの図書室で相談したら、すぐにネット内でDVDが見つかった。
やっと手に入れることができた。
覚えていた。この作品だった。私が小学生の夏の夜に観たのは−−。

アンデルセンの原作は↓トリックスターが魔法の力で王位を手に入れる御伽噺だ。
【兵士が帰郷の道で魔法使いの老婆に出会う。老婆は祠の中の火打ち箱を取って来てくれと頼む。祠の中には巨大な魔犬が財宝を守っていたが、彼は老婆の魔法のエプロンのおかげで金銀を手に入れる。そのうえ老婆を殺して火打ち箱をも手に入れる。
火打ち箱の魔法で魔犬を呼び出すと金はいくらでも出てくる。彼は毎日の大散財だ。しかも魔犬に命じて姫までかっさらってくる。
兵隊に捕まり縛り首になりかけると魔犬を呼び出し、兵隊も王も王妃も魔犬に喰わせた。彼は姫と結婚し王位に就くのだった。】
・・・無茶苦茶な話である。姫が喜んで兵士と結婚するとか訳分からん。
映画のほうは上記の原作の暴力と理不尽さを消し去り、主人公の兵士は貧しい人や子供に食事やおもちゃを買ってあげる優しい男になっている。もちろん王を殺したりはしない。が、姫と結婚するラストは同じだ。

フィルムセンターの資料によると一般公開の記録は無いので、私が縁日で見たものはおそらく教育機関での上映用に購入されたものだろう。
教育的な内容とはいいがたいが、好きな女の子をさらってきて気に入らない奴を魔犬に喰わすのは男の子の純粋な夢かも?
いずれにせよ、いまは上映されっこないフィルムだ。
50年ぶりに観て印象は全く違った。デジタルな画面がきれいすぎて思い出は上書きされてしまった。
まあ、それはそれでいい。とにかく〈引き出し〉の一つは整理できた。
他にもタイトルが思い出せない映画やアニメはある。いずれ出会うこともあるだろう。

クリックすると元のサイズで表示します
クリックすると元のサイズで表示します
輸入盤。PCで再生。日本語字幕なし。
0

2018/10/7 | 投稿者: 中田雅喜

完全に体調不良です。
いきなりの冬で毛布と電気カーペットを出したとたん、猛暑復活。・・・都内は32度ですよ。
もう完全に風邪ひきました。気持ち悪い汗が流れて止まりません。リンゴ食べて寝てます。


〇『Back Street Girls -ゴクドルズ-』(2018)−−−原作:ジャスミン・ギュ。(ヤンマガ連載)監督:今千秋。シリーズ構成:山川進。脚本:山川進、今千秋。放送期間:2018年7月〜 9月。全10話。
最初に言っとく。面白かった。しかしここまでくるとむしろ実験作かと思ってしまう。
とにかくまったく動かない。
人物も背景も同じ止め絵(しかも天井とか夜空だけとか)の使いまわし。唯一動くのは口パクぐらいで、しかもその止め絵は原作の漫画をそっくりそのままトレスして色付けしただけではないかと思われるほどの手抜き加減!
「こんなものアニメではない!電気紙芝居だ!」と馬鹿にされた『鉄腕アトム』(1963〜66)や『エイトマン』(1963〜64)などアニメ草創期の作品のほうがはるかに、はるかに良く動いていた。
いまどきの深夜アニメとはいえ、ここまで〈紙芝居〉でいいものだろうか??

−−いや、これでいいのだ!
フルアニメでも面白くないものは面白くない。全く動かなくても面白いものは面白い。もちろん原作の破壊的なアイデアとキャラがあっての話だが。
物語は−−−、
いや、話などなかった。設定だけだ。
【ヤクザ三人が殺される代わりに性転換&整形手術で女の子アイドルになって組のために稼ぎまくることを強要される。その彼らの悲惨な日々。】ただそれだけだ。
〈性を商品化する〉極みのギャグで、よく「ジンケンガー!サベツガー!」と権利を主張する方々に訴えられなかった。
てゆーか、その人権派を笑い飛ばすような。まさにタイムリーな作品だった。

もはや仮想現実に近いCGアニメはゲームの世界で完成形を見せ、逆にTVアニメではどんどん別の方向に進んで行く。
TVアニメは原作と声優さえそろっていれば電気紙芝居で充分なのか?テンポよく楽しめればそれでいいのか?フルアニメのディズニーに憧れて(近づこうとしてまったく近づけなかった)手塚治虫が見たらどういう感想を持つだろうか?
もはや開き直りを感じさせられる深夜アニメだった。

クリックすると元のサイズで表示します
0

2018/9/29 | 投稿者: 中田雅喜

大傑作のゲームである。
この一ヶ月というもの、娘がお盆に置いていった『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(スイッチ版)』のおかげで何も出来なかった。
『ドラクエ]』ではうっかり途中でラスボスを倒してしまい、残りのイベントをやる気無くして放り出してしまったので、『ゼルダ』は全ての主要イベントをクリアーしてからラスボス・厄災ガノンに会いに行こうと決意した。
それで一日6時間まる一ヶ月かかって『ゼルダ』世界の全てのほこらを制覇し、中ボス・ライネルから最強武器も奪って、初期はトラウマだったガ−ディアンを破壊しまくり部品を手に入れ、完全武装でラスボスに挑んだ。
・・・あっけなかった。ライネルのほうがよほど手強かった。
自己評価の低かったゼルダ姫もガノンを倒して自分を取り戻し、エンディングで“普通の女の子”となり、騎士リンクと結ばれる暗示があった。
が―――、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の面白さは戦いでも物語でもない。

なにしろその映像の美しさに感嘆する。
自然の草木や水の表現、風雪雷雨、朝焼け夕暮れ等々・・・すでに失われてしまった静かな世界と自然を愛でる視線がそこにある。
娘は「読み込みがないとこが良い」と言ってたが、まさにそれ。途中で途切れず、馬を駆って草原をどこまでも走っていける。その爽快感!
そしてキャラクターデザインや神獣兵器の好感度の高さ、美しさと懐かしいようなセンスの良さ。祠のトリックでのジャイロの面白さ。
私にはスーファミ以来の『ゼルダの伝説』だったが、何とCGアニメの進化した事よ!

ラスボス倒した後も、はてしなくこの世界で遊んでいたくなる。
その遊びも、自由度が高いのでいくらでも悪事が出来る。もう狼も鹿も「お肉」としか思えない。魔物の基地を襲撃しては虐殺する。樹を斬り倒し、村を焼き払う。(特に、むかつくコログの森は真っ先に焼き払いたい)
なにしろすでに生態系の頂点に立っているのだから、いくらでも暴君になれる。厄災リンクだ。

本日、私の貴重な時間を一ヶ月も奪ったこんなゲーム、娘に叩き返してやった。すると、
「この続きがあるんでダウンロードしておくね」と。
「な、なにーー!?」
・・・まさに厄災である。

クリックすると元のサイズで表示します
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』
0

2018/9/20 | 投稿者: 中田雅喜

先月、娘が置いて行った「ゼルダ」のせいで何もでけん!!−−−と言いつつも残すところラスボスのみになった。
準備万端整えてからでないと前に進めないタイプなので、なかなか城に乗りこめない。
それで橋本忍追悼の感想がいまになってしまった。
橋本忍はミステリー作品がとても上手い脚本家だった。
本当に・・・本当に昔の脚本家のレベルは高かった。(と書くと、また円尾敏郎に「シナリオは初稿から読んだのか!?」と責められるが−−)


〇『砂の器』(1974/野村芳太郎)−−脚本:橋本忍、山田洋次。撮影:川又昴。音楽:芥川也寸志。製作:橋本忍プロ第一回作品。143分。
橋本忍追悼には橋本忍監督・原作・脚本の『幻の湖』(1982)を見るべきだが、残念ながら手元にDVDがない。『幻の湖』は東宝五十周年記念にもかかわらず一週間で打ち切りになったというwwたいへん有名な作品。
しかし『幻の湖』を見て、私は初めて橋本忍の人間観が理解できた。
橋本忍は神のように人々を高い空の上から見下ろしている。誰が悪いとか正しいとか、何が愛とか夢とか憎しみとか・・・そんなこと何も言わず、ただすべてをじーっと見つめているだけなのだ。
クリックすると元のサイズで表示します
『砂の器』の物語は、もう皆さんご存知のとおり――、
【初老の男が一人無残に殺された。被害者の身元も犯人の目星も皆目見当がつかず、刑事は北陸から大阪、伊勢、出雲と捜査の旅を続ける。
そこで浮かび上がってきたのは、大阪大空襲に乗じて戸籍詐称(いわゆる背のり)した新鋭音楽家・和賀英良の出生の秘密だった。
すべての謎と動機が解明され刑事が逮捕状を手にしたとき、和賀は政界の大物の娘と婚約もし、オーケストラを従えての演奏も大成功させ、その未来はただただ明るく輝いていた・・・。】

感動するシーンは、ライ病の療養施設で父親が和賀の写真を見て叫ぶように「こんな男しらねえ!」と否定するシーン。
何度見ても泣ける。

しかし松本清張の原作は全く違う。
なんと、原作小説では、父親は療養所でとっくに亡くなっているのだ。和賀はオーケストラの指揮者ではなく前衛音楽家で、新しい時代にのし上がってきた彼は自分の出生ロンダリングがバレては困るので、殺人を次々と犯していく。
そこにはまったく同情の余地はない。
ライ病ネタも、差別ネタなら何でもよかったのだろう。(当時は被差別部落ネタがすでに使用不可となっていたので)ライ病は単なる「理由」としてだけ一・二行のみ書かれている。
むしろ原作は、古いしきたりに反逆して犯罪を繰り返す若い世代を描いている。

映画ではこのライ病の部分を大きく取り上げて、橋本忍は人情ものに変更した。
最初に殺された男は元巡査ながら和賀の過去を暴く気はさらさら無く、ただ療養所で生きながらえている父親に一目会ってくれと嘆願したせいで殺された。
それでいて、父と子は互いにどれだけ会いたかったか・・・!と刑事に語らせる。
ライ病は「業病」と呼ばれていたので、宗教的な「宿命」の意味もあるのだろう。(それがサベツダー!につながって、現在放映されない作品になったのかもしれない)

後半部分は刑事が謎解きしつつオールロケの放浪シーンを織り交ぜて描く映画ならではの手法で、川又昴の逆光の撮影がたいへん美しい。芥川也寸志の音楽も素晴らしい。
それがこの作品を繰り返し見るに堪える傑作にしている。

クリックすると元のサイズで表示します
放浪の旅する父子。昔懐かしい日本の田舎の風景が素晴らしい。
クリックすると元のサイズで表示します
感動のシーン。しかし原作では父親はとっくに死んでいる。
加藤嘉、一世一代の名演技。長セリフの丹波哲郎も上手い。
1

2018/9/10 | 投稿者: 中田雅喜

娘の誕生日祝いに、「新宿で何か御馳走しようか?」と訊いても、
「おうちでご飯がいい〜」と、欲のない応え。
それで昼ご飯は素麺で、晩御飯は手巻きずしにする。こんなもんで喜んでくれた。

日本は災害続きで、休みの日でも寮内待機が多いので、なかなかゆっくり帰ってこられない。
娘は晩御飯食べて、すぐに寮に帰って行った。『猛虎・花形満』を見て・・・・・・・

「いや急に大リーグボールを打つところの荒木さんを見たくなった」とのこと。

うん。素晴らしい原画と動画だね。
−−といっても私はアニメーターの仕事分担はよく分からない。
ただ、この迫力に満ちたシーンの誇張された動画が素晴らしいのだけは分かる。

あと『ひょっこりひょうたん島』のガラクータを見てた。若山弦蔵のファンだとさ。
残念ながら『バークにまかせろ!』はうちに無い。私も聴き直したい。音声は東北新社に遺っているのだろうか?『スパイ大作戦』で我慢してくれ。納谷悟朗もセットだし。

私の周りでは普通でも、寮にはこんなに濃い人は居ないようだ。
話が合う仲間が居なくて寂しいかい?
そろそろ5年目なので、仕事がイヤになるころだね。

でも、ともかく健康で働けるのだから。良かった良かった。

クリックすると元のサイズで表示します
0




AutoPage最新お知らせ